更新日:2023.02.28カワウのリハビリ日記①
カワウのリハビリ日記①
今回は保護されたカワウのリハビリ生活と経過について紹介します。
カワウは池や河川など水辺でよくみられ、集団で飛んで移動している場面も目撃されることがあります。
今回登場するカワウは7月に保護されました。
歩道でうずくまっているところを発見されて、こちらに保護されてきましたが、
最初は、横になってしまい立つことができませんでした。
足や翼は動かすことができましたが、立たせようとするとすぐに転んでしまう状態でした。
外傷は特にありませんでしたが、どこかに衝突してしまったことが原因かもしれません。
そして、警戒していたこともありエサを与えても食べませんでした。
まずはエサを強制給餌していくことにしました。
エサをあげるときは、なるべく両足が地面につくように上体を起こして、体を支えながら与えていきました。
8月になり、
体調が安定してきた様子だったため、少しでも立てるようにリハビリをおこなっていきました。
両足に筋力をつけるために水の入ったプールで足を動かす練習をしました。
両足をバタバタ動かすことができたため、プールに入れると、泳ぐような姿が見られました。
少しずつ水浴びを続けていくと、
数日後に両足を使ってプールから出ようとヘリにつかまることができていました。
そして、支えがないとすぐに転んでしまいますが、からだを起こすことができるようになっていきました。
今までは広い部屋に入れていましたが、ケージに入れたほうが寄りかかってからだを支えられるようだったので、
人がいないときはケージに入れていました。
8月末ごろにはエサを差し出すと自分で食べるようになり、細かく切った魚を与えていましたが、
徐々にまるまる1匹食べられるようになりました。
9月の中旬頃には、
転ぶ回数も徐々に減っていき、少しずつ立つことができるようになっていきました。
まだ尾羽とおしりが下について座っているような状態ですが、初めの頃に比べたら大きな進歩でした。
気になるその後の経過については、また次回紹介します。
(まだまだ静電気バチバチな傷病担当より)