更新日:2022.03.22野毛山レッサーパンダヒストリー③~平成・後編~
野毛山レッサーパンダヒストリー③~平成・後編~
みなさんこんにちは。
①昭和編、②平成・前編に引き続き、今回は平成時代の後半を振り返ってみます。
前回はきんたとかぐやがやってきたところまで紹介しました。
しかし、両個体ともメスだった!ということで、2004年にかぐやは多摩動物公園へ出園しています。
野毛山に残ったきんたには、その後どんどんお婿さん候補がやってくることになります。
2006年(平成18年)、ズーラシア生まれのチップがやってきました。
チップは双子でその姉はデールといいます。私がズーラシアでレッサーパンダ担当だった頃、おばあちゃんになったデールを担当していたので、チップにも会ったことがあるかように識別することができました。数多ある写真の中から「誰?、誰?、誰?、チップ、誰?、チップ、チップ、チップ...」というようにチップだけはどんどん見つけることができたのです。レッサーパンダも双子はちゃんとそっくりだなあと。
同居中の2頭。
当時の展示場の様子も知ることができますね。
きんたに壁ドンされ怯えている(ように見える)チップ。
こちらは2008年のきんた。美しいのでこのままHDという名の倉庫で眠らせるより、ここで世に出しておきます。
出来立ての美しい小屋と美しいきんた。
次のお婿さんは、2010年(平成22年)に東武動物公園からやってきた海(うみ)です。
海はいかにも雄らしい精悍な顔立ちと立派な体格で、見事、きんたのハートを射止めました。
2頭の仲睦まじい写真がたくさん残っています。
赤ちゃんには恵まれませんでしたが、2頭が幸せに暮らせたのなら良し、です。
次のお婿さんは、現在も現役活躍中の賢健(ケンケン)です。2013年(平成25年)に周南市徳山動物園からやってきました。
若い!!キラキラして見えます!!
この写真はイチゴ(2020年に来園し、現在野毛山でくらす賢健の娘)にそっくりです。でも、2014年の賢健です。デジカメの写真は撮影日がわかって助かります。
そして、2017年(平成29年)広島市安佐動物公園からキクが来園しました。キクに関するエピソードは次回に回したいと思います。
2018年(平成30年)1月のきんた(左)と賢健(右)。
その後、2018年6月、18歳になった3日後にきんたは亡くなりました。
1歳になる前に来園したきんたは、約18年もの長きに渡り野毛山動物園の人気者として、たくさんの人を和ませてくれました。私が大人になり、野毛山に初めてお客さんとして訪れたときに見たレッサーパンダはきんただったんだと今となって認識しました。
そして時代は令和へと...
次回、レッサーパンダヒストリー最終回をお楽しみに!!
飼育展示係 永井