更新日:2022.03.21春が来た
春が来た
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
3月になり、少し寒さが和らいできましたかね?
寒さが苦手なオグロワラビーにとっては、春は待ち遠しい季節です。
(陽の暖かさを全身で感じているアスタとオハナ)
気温の面だけでなく、春にはたくさんの落葉樹が芽吹き始めるワラビーにとっては"おいしい"季節でもあります。
野生のオグロワラビーは森林や藪に棲む動物です。
このような野生下で暮らしている環境を考えると、平原に暮らすカンガルーに比べ、葉の採食が多いことが考えられます。
野毛山動物園の中にのワラビーたちが大好きな落葉樹がたくさん生えています。
クワ、イヌビワ、アカメガシワ、ケヤキ、ムクノキなどなどです。
園内の今は葉をつけていないイヌビワの枝を見てみると...
温かい季節に向けての芽吹く準備が見られました。
ワラビーたちはこの芽も大好きですが、春になり葉になるまでは待ちましょう。
冬の間は、
ネズミモチや
スダジイ
そのほか、シラカシやマテバシイなどの常緑樹を食べています。
オグロワラビーたちが大好きな落葉樹が食べられる春が待ち遠しいですね!!
最後に、私事にはなりますが、
今年度を持って野毛山動物園を離れることになりました。
これが、私の書くオグロワラビーについての最後のブログになります。
3年間野毛山動物園にはお世話になりました。
オグロワラビーの担当になったのは2年目からで、
初めて野生動物の飼育を任されたので、最初は適正に管理できるか不安だったのを覚えています。
オグロワラビーたちを通して、生と死を学ばせてもらいました。
(13年間頑張ってくれたブブちゃん)
(アスタとパーシーを残してくれたヤジロー)
(もっと長く生きてほしかったパーシー)
彼らの、最後までの頑張りは目に焼き付いており、消して忘れられないものとなりました。
この経験を忘れず、活かしていきたいと考えています。
ブログやガイドの時などを通して関わってくださった来園者のみなさま、飼育の「し」の字から優しく、時には厳しく指導してくださった先輩や同僚、
そして、動物たちへの感謝の気持ちでいっぱいです。
新天地でも、動物とヒトとの懸け橋になれるよう精進するつもりです。
ちょっと地味な動物と言われがちですが、魅力たっぷりのオグロワラビーをこれからもどうぞよろしくお願いします。
(ヤサブロー ♂)
(アスタ ♀)
(バロン ♂)
(オハナ ♀)
そして、野毛山動物園を今後ともよろしくお願いします。
ありがとうございました 元オグロワラビー担当 木村