更新日:2026.06.23失敗エンリッチメント
失敗エンリッチメント
みなさんこんにちは。2026年度初めてアカエリマキキツネザルの担当になった者です。
とてもユニークなこの動物に毎日楽しませてもらっています。
でも、困ったことがあります。全身ふわふわで近くで見るととてもかわいいのに、写真写りがよくないんです。写真で撮るとどうしてこうなってしまうんでしょう?
配色はレッサーパンダと同じなのに...
小松菜をゆる―い感じで受け取って食べる様子も非常にかわいらしいのになぜこうなるのでしょう?!
ある日小学生に「3日寝てない目」と言われていました。(この小学生の表現力にちょっと感心してしまったりもしました。)
見た目の写真ではファンを増やすのは難しそうなアカエリマキキツネザルなので、ユニークさで勝負、もとい魅力を発信していこうと思います。
こちらは先日野毛山動物園公式SNSに投稿した「#おはようアカエリマキキツネザル」シリーズ(化するつもりです)の朝のひなたぼっこシーン。
このように彼らは手足でぶら下がった状態でリラックスできてしまうのです。重力とは...?
野生でもマダガスカルのジャングルの中で暮らす樹上性の霊長類です。手足で物をつかみ、どんなにアンバランスに見えてもへっちゃら。
そんな彼らの特徴をもう少し引き出してみようと、あるものを作成しました。
設置してすぐ、「なんだなんだ」と触りに来た3頭。
名付けて「ゆらゆらフィーダー」!
野生では木の実などを主食とするため、樹上の不安定な場所での採食を日常的に行っているはずです。
こちらは普段の食事の様子。
さて、ゆらゆらフィーダーの餌は無視されず、ちゃんと食べてもらえるでしょうか?
1頭目行きました!
が、私はここですでに「しまった!」と思いました。
そうです、このフィーダーの形状、設置の仕方だと、こうなりますよね...
フィーダーは縦に傾いて、餌のほとんどが下に落ちてしまいました。
すると...
なぜか上から餌が降ってきた、と気が付いた個体がその落ちた餌を食べに下に集まります。
これでは頑張った個体が報われない!
アンバランスな格好でもまったく危なっかしさがないので、キツネザルのバランス感覚や、足だけでも十分に姿勢を維持できる能力を見るという点では成功しているのですが...。
これは改良せねば...!
しかし、数日様子を見ているうちに、ちょっと技を見せ始めた個体もいます。
こちらの写真をご覧ください。
網に指をひっかけて持ち上げているのです。
つるしている紐を引き上げるだけではフィーダーが傾いてしまうのですが、引き寄せた後、フィーダーそのものを引き上げればよいのですね!
こうしてこの個体はゆらゆらフィーダーから餌をゲットすることができました!
とはいえ、大半はすでに落としてしまっていますが...
そして集まってくるおこぼれにあずかる者たち。
ゆらゆらフィーダー改良後、どうなるかはまたお知らせできればと思います。
※アカエリマキキツネザルは担当初心者には個体識別が難しく、写真になると見分けるための体の部位が見えないことが多いため、正確に全頭を愛称で紹介することができません。そのためほかの多くの動物のブログとは異なり愛称ではなく「個体」という表現になっています。
あと3頭を見分けたい2026年度アカエリマキキツネザル担当