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タヌキ、登ります。の写真

更新日:2014.09.06タヌキ、登ります。

更新日:2014.09.06

タヌキ、登ります。

エサの入っていたバケツから何かが飛び出してきました。




ハラビロカマキリの幼虫です。
うっかり野菜の切れ端と間違えて洗ってしまうところでした。

幼虫といっても見た目は成虫とあまり変わりありませんね。
あと数回脱皮を重ねると、翅の生えた成虫となります。
早いもので9月ですが、これからがカマキリたちの本番です。



ところ変わってこちらは、ホンドタヌキ展示場。
時折、タヌキの奮闘する姿を見ることができます。


平坦だった展示場内に倒木を設置してみました。
写真は倒木に登っているメスのホトです。

設置の目的は、運動のバリエーションを増やすこと、
そして一番の狙いは『爪とぎ』にあります。

タヌキも、爪は人と同じように伸びていきますが、
野生では日常の運動の中で爪がとがれていき、伸びすぎが抑えられます。

しかしながら動物園の展示場という限られたスペースでは
伸びすぎてしまうことがあります。
爪切りでパチッといきたいところですが、
ストレス無く自然にとげる方法はないかと思案した結果が、この倒木です。

それでは早速、
レッツ木登り!!


まず、倒木の先にエサを設置します。
写真は蒸芋です。


食べ物の力は侮れません。

嗅覚が優れているタヌキは、エサの匂いで所在をつかみます。


大好きな蒸芋を発見!



うん、ちょっと背が足らないね。

野毛山動物園では3頭のホンドタヌキを飼育していますが
登り方ひとつでもそれぞれの性格が表れます。



小獣舎きっての食いしん坊のホト
エサとなるとより一層、行動的になります。


目が本気です。
足場は悪いですが踏ん張りながらズンズンと登っていきます。



ゴール!!
写真を撮られているなんてお構いなしです。


続いてオスのタマキチ

慎重かつ真面目な性格のタマキチ


足場を確認しながら着実に、ゆっくり登ります。

もはやしがみ付いています。
ピンッと立った尻尾が彼の心情を表しているかのようです。
慎重すぎてエサとともに転げ落ちてしまうことも。


最後にメスのカナ



まさかのショートカット!!
カナの方が上手でした。


エサの時間には、少し高みで頑張っているタヌキを観察できるかもしれません。
もし見かけたときは応援をよろしくお願いします♪




それでは木登りタヌキともども
動物園でお待ちしております☆

飼育展示係 植竹雅行