更新日:2026.07.14世界チンパンジーの日記念 連続ブログ~野毛山のチンパンジーと野生のチンパンジーと 編
世界チンパンジーの日記念 連続ブログ~野毛山のチンパンジーと野生のチンパンジーと 編
今日は世界チンパンジーの日。チンパンジーをよく知り、野生のチンパンジーに対する保全意識を高めていただくために大切な日ですが、やっぱりみなさんにとって身近なのは、野生のチンパンジーよりも野毛山のチンパンジーでしょう。連続ブログ1回目で野毛山の4頭を紹介しましたが、今回は、彼らの暮らしぶりを野生のチンパンジーと比べてみましょう。
※野生のチンパンジーの暮らしには、生息地域や個体群によりバリエーションが多く、一概にこれだ!とは言えませんが、こんな例もある、と思って読んでください。
まずは群れの構成から。野毛山動物園の群れは、父親(コブヘイ)、母親(ミラクル)、息子・兄(コウタロウ)、娘・妹(コハル)の4頭です。

彼らの個性は連続ブログ1回目をご参照ください。野生のチンパンジーも複数の雄と複数の雌がいる群れを作る父系家族です。つまり、雌が生まれた群れを出て他の群れに移籍するということです。群れを出る年齢は11才くらい、初めて出産するのが15才くらいです。コハルはまだ4才ですが、今後他の動物園に出て行くとすると、雄のコウタロウではなく、雌のコハル、ということになります。

続いて食べるものはどうでしょう。野生のチンパンジーは主に果実を食べます。野毛山動物園でもリンゴやオレンジ、キウイなどを与えており、みんなとても大好きです。

しかし、野生のチンパンジーが食べている果実に比べ、人間の栽培しているものは甘いしカロリーも高く、なおかつ野生よりも行動量も少ないので、食べすぎは注意が必要です。なるべくキャベツや木の葉などのような高繊維の餌を食べてもらいたいのですが、果物に比べて好きではありません。

また、野生のチンパンジーで有名な行動のひとつにシロアリ釣りがあります。野毛山動物園にもアリ塚を模した岩があります。中にヤマモモの実や大豆、ハチミツを入れています。コウタロウが得意で、木の枝を穴に差し込み上手に取り出します。

ただし、あまりに素早く、ほとんどの場合、開園前に取り終わっていることが多いのが悲しいところです。
野生のチンパンジーの一日の行動は、夜明けくらいに目覚めて採食、餌のある場所に移動して採食、その後休息、遊んだり毛繕いをし、日没前にはベッドを作り睡眠、というのが一般的なようです。睡眠や休息時間がとても長いですが、野毛山動物園のチンパンジーも、担当者がまだ掃除をしている17時くらいにはもうグーグーといびきをかいていることも珍しくありません。

野毛山動物園のチンパンジーを見て、野生のチンパンジーの暮らす環境について考えていただけると嬉しいです。(はんざわ)