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 野毛山動物園セミナー2022と動物たちのSOS展の写真

更新日:2022.03.04 野毛山動物園セミナー2022と動物たちのSOS展

更新日:2022.03.04

野毛山動物園セミナー2022と動物たちのSOS展

野毛山動物園では例年2月ごろ、様々な動物を題材にその動物と密に関わっている方を講師としてお迎えして学ぶ、「野毛山動物園セミナー」を開催しています。

今年度は去る2月26日に「野毛山動物園セミナー2022 トラのいない動物園私たちの行動で変わるトラの未来~」と題して、野毛山動物園では初となるオンラインでのセミナー開催をしました。

今年は寅年で、一般の方がトラに注目しやすい年だから、トラに関するセミナーにしようと決めましたが、「現在野毛山動物園にはトラがいない。なのにトラの話をするのはおかしくないかな」「でも、以前は飼育していたトラがなぜいないのか理由を知ってもらい、一緒に考えられる機会というのは大切なのではないか。」など、この企画を運営する委員会で話し合いました。

そして、「トラのいない動物園~私たちの行動で変わるトラの未来~」とタイトルを付けたのです。

動物園セミナーのタイトル.png【動物園セミナーのタイトル】

この意味は「このまま何も行動を起こさずにいたら、トラはいつしか絶滅の日を迎え、野生はもちろん動物園でもトラを見ることができない未来かもしれない。もしくは、多くの人がトラのために行動を起こし、絶滅の危機から脱することで、域外保全をするために動物園で飼育する必要がなくなる未来になるかもしれない。同じトラのいない動物園でもその意味は私たちの行動で変わる。今、野毛山動物園に以前いたスマトラトラがいなくなった。この意味は??」という思いが込められていました。

以前野毛山動物園にいたスマトラトラのミンピは、スマトラトラの域外保全のため、繁殖を目指し上野動物園へと旅立った経緯があります。

野毛山動物園にいた頃のスマトラトラのミンピ.jpg

【野毛山動物園にいた頃のスマトラトラのミンピ】

事前申込制のこの企画に、ちょっと硬い内容かな?とか、いつも直接お話を聞いていただくセミナーなのに、オンラインだとどうなのかな?などと思っていたのですが、ありがたいことにすぐに満員御礼となりました。

セミナーでは、JAZAスマトラトラ種別計画管理者で仙台市八木山動物公園の吉住和規さん、よこはま動物園ズーラシアのスマトラトラ飼育担当者の石和田研二さん、野毛山動物園元スマトラトラ飼育担当者の田島俊一郎さん3名のスマトラトラに関する発表を聞いていただき、参加者からのチャットでの質問に答えていきました。

スマトラトラ種別計画管理者・仙台市八木山動物公園吉住さんの発表.png

【スマトラトラ種別計画管理者・仙台市八木山動物公園吉住さん発表の様子】

ズーラシア石和田職員発表の様子.png

【ズーラシア 石和田職員の発表の様子】

野毛山動物園田島職員発表の様子.png

【野毛山動物園 田島職員の発表の様子】

セミナー終了後にアンケートに回答いただき、参加者の皆さんからセミナーを終えて思うトラへのメッセージをいただきました。

(※一部の参加者の方にアンケートが届かなかった可能性があります。もし当日参加者の方で、アンケート回答したかったのに...という方がいらっしゃいましたら3月11日(土)までに野毛山動物園へご一報ください。)

いただいたメッセージは、元スマトラトラ屋内展示場前の掲示板に掲示させていただいています。

元スマトラトラ展示場前でメッセージパネルを掲示している様子.jpg

【元スマトラトラ展示場前でメッセージパネルを展示している様子】

スマトラトラの保全を想った皆様の温かいメッセージや、行動宣言があり、このセミナーがSDGsにもつながる企画となったことを実感いたしました。

メッセージパネル②.jpgメッセージパネル.jpg

【メッセージパネル】

野毛山動物園では、現在「動物たちのSOS展~守ろう!生物多様性~」も開催中です。

野毛山動物園にはスマトラトラ以外にも絶滅の危機にある動物、将来絶滅危惧種になってしまうかもしれない動物がいます。それぞれの動物たちのSOSをパネルにして、各展示場周辺に展示しています。このパネルを使ったクイズラリーを3月5,6日に開催予定です。下の写真のようなSOSパネルを探して、読みながら園内を回ってください。

SOSパネル例.jpg

【動物たちのSOSパネルの一例】

また、生物多様性を守るのために活動されている協力団体のパネル展も開催中です。

SOS展協力団体パネル展の様子.jpg

【SOS展協力団体パネル展の様子 園内数か所で開催しています】

イベントの詳細はこちらをご覧ください。

https://www.hama-midorinokyokai.or.jp/zoo/nogeyama/details/17sos.ph

これからも皆さんと一緒に動物を守るためにできることを考えて、共に行動していければと思います。

(動物園セミナー・SOS展担当 クイズラリーは鉛筆持参でご参加を!齋藤)