更新日:2025.11.08ラスクマルのあそこ ④
更新日:2025.11.08
ラスクマルのあそこ ④
このタイトル変じゃない!?と思われた方は、以前のブログをご覧ください。
(前回のブログはこちら:ラスクマルのあそこ ③)
今までゾウの側頭腺分泌をともなうマストについて話してきましたが、今回はラスクマルのマストの状態をすこし詳しくお話しします。
ラスクマルの場合は7月ごろに始まって、翌年の2月ぐらいまでその状況が続きます。ほぼ1年の半分がこの時期に該当します。このマスト期間はシュリーの性周期とはリンクしていませんが、シュリーの発情に合わせて強まったり、弱まったりしているのかもしれません。
この期間、ラスクマルはとても気が荒くなり、物を壊しがちです。また側頭腺分泌に少し遅れて「頻尿」が始まり、独特のニオイを放ち始めます。また食欲も落ち、食べ残しが増えます。何年か前にこの期間500㎏も体重が減ったことがあるので、なるべく嗜好性の良いものを多めに給与して、大幅な体重減少を食い止めるよう努力しています。体が火照るのか、気温がそれほど高くなくても水浴びをしています。
ラスクマルの場合、気が荒くなっているにもかかわらず四肢洗浄の足出しには応じてくれるので、たいへん助かっています。

最後にシュリーとの関係です。メスゾウに攻撃的になるオスゾウもいますが、ラスクマルの場合、シュリーに激しく当たることはなく仲良く過ごしています。

側頭腺がらみの話はもうそろそろ最終回にしようかと思っています。
( 飼育展示係 栗原 )