更新日:2025.11.01ペンギン日誌~順調に成長中~
ペンギン日誌~順調に成長中~
みなさんこんにちは!
フンボルトペンギン担当です。

以前、今年巣立ったフンボルトペンギンのヒナ「No.169」を紹介するブログを書きましたが、それから3か月ほど経ち、いくつか変化があったので最近の様子を紹介したいと思います!
(前回の記事はこちら:「巣立ちました!」)
①実はバックヤードにもいます。
以前のブログでは、展示場にいるNo.169のみ紹介しましたが、実はバックヤードにも今年生まれの個体が1羽います。
4月17日生まれのNo.170です!
孵化してから約1か月後の綿羽が生えている頃はこんな感じ。
こちらは巣立ってから数日後の様子です。
ズーラシアでは基本的に、展示場の群れとバックヤードの群れを分けて飼育しているため、こちらのNo.170も当面の間はバックヤードでの飼育を続ける予定です。
②性別鑑定を行いました。
9月上旬に展示場工事の関係で、展示場にいたフンボルトペンギンを全羽バックヤードに収容しました。普段展示場にいるとなかなか近づくことができないので、このタイミングで今年生まれの2羽の血液検査による性別鑑定を行いました。
↑バックヤードにやってきたNo.169の様子。
結果は...、2羽とも「メス」でした!
③翼帯を装着しました。
翼帯とは、ペンギンの翼についている色とりどりの輪っかのことです。実は翼帯の色には赤=1、青=2のようにそれぞれ数字が振り分けられており、その色の組み合わせでペンギンの個体番号を表しています。

例えば、こちらの個体は青色の翼帯が2つついているので個体番号「22」となります。
このように翼帯は適切に個体管理をするうえでとても重要なのです。
今回は、今年生まれの2羽を見分けるため、いったん仮の翼帯を1つだけ装着することにしました。
しかし、今年生まれの2羽は私たち飼育員が特に手を貸すことなく完全に親鳥だけの力で育ったので、人間への警戒心はMAX。

このようにとても嫌そうな顔をされましたが、なんとか装着することができました。
④飼育担当を恐れなくなりました。
2週間ほどでフンボルトペンギンの展示は再開となりましたが、ここで変化があったのがバックヤード育ちのNo.170です。

これまでは両親以外の個体と接することは少なかったですが、非展示の際に多くのペンギンを見たからなのか、少し堂々とするようになりました。

これまでは人間が近づくと逃げてしまうことが多かったですが、最近は近づいてもこのどや顔(笑)
成長を感じました!
⑤それでも...。
少しずつ成長が感じられる今年生まれの2羽ですが、現在は成鳥になる前段階の「亜成鳥」と呼ばれる時期です。
羽根の生え方が親鳥とは異なるほか、まだ自力で魚を捕まえることはできないため、しばらくは両親の力を借りながら過ごします。

こちらはバックヤードで暮らしているNo.170(左)です。
子育てに熱心な母親の「チロ」(真ん中)と不器用ながらも家族愛が強い父親のNo.157(右)のもとで大切に育てられています。

一方こちらは展示場で生活しているNo.169(左)です。最近は父親のNo.145(右)とともに、岩場でのんびりと過ごしている姿をよく見ることができます。

↑こちらはNo.169が巣立つ前の2羽の様子ですが、そのころと比べるとだいぶ成長したのが分かると思います。

ちなみに、No.169の母親のNo.127(左)は子育てに非協力的で、No.169と離れて過ごしていることが多いです。父親のNo.145(右)が必死にエサを取っている間、他のオスと仲良くしていたこともありましたが、先日久しぶりに3羽そろっている姿を見ることができました。
バックヤードにいるNo.170は当面の間、展示場に出す予定はないですが、展示場にいるNo.169はそろそろ自力で魚を捕まえようとし始める頃です。
独り立ちに向けての成長をこれからも温かく見守っていただけたら幸いです!
ミナミアフリカオットセイ、フンボルトペンギン、トウホクノウサギ、フクロウ、シロフクロウ担当
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