更新日:2019.12.13ちゃんと気づいているよ
ちゃんと気づいているよ
いつも思うことがありました。「そら」の耳は下を向いていることが多いな~と。
遠くを眺めているときも...
木の葉を食べているときも...
人工哺育で育ったからか、もともとの性格なのか、警戒心が強くない「そら」。警戒する必要がないから音は気にしないのでしょうか??
でも、展示場の中から写真を撮る担当者に気づいた「そら」の耳は!!!
こちらに耳を向けてきました。気になることがあるときには、しっかりと作動するようです。(木の葉を食べている写真が撮りたいだけだよ...担当者のことは気にしないで...)
一方、「モミジ」は上げていることがほとんどです。
「そら」や担当者が立てる物音を聞き逃さない!!という感じでしょうか?(少なくとも担当者は「モミジ」の木の葉を取ったりしませんよ~)
さて、今日はそんな耳に注目してみました。
キリンの寝室を掃除していると、遠足の子どもたちが「キリンさ~ん!!」「こっち向いて~!!!」と呼びかける大きな声が聞こえてきます。
きっとこんな感じで「そら」や「モミジ」は立っているのでしょう。
お客さんにお尻を向けている...「そら」。まったくお客様の声が届いていないのでしょうか??
でも、よ~く見てください。耳を!!
耳が後ろを向きましたね。
キリンは広いサバンナで暮らし、その高い背を生かして、危険をいち早く察知する動物です。しかも、野毛山はお客様と動物との距離が近いので、声が聞こえないはずないのです。
では、なぜ振り向かないのか!?振り向かずともお客様が見えているからです。キリンやシマウマなどの草食獣の目は、顔の横にあり、背後も含め広範囲の視野を持っています。
振り向かないからといって、聞こえなかったり、無視したりしているわけではないのです。しっかりと、みなさんの様子を確認していると思います。
そんなキリンたちと日々過ごす担当者は、どれくらい小さな音に反応するかを楽しんでいます。休園日など静かな園内であれば、市電の横(管理事務所の駐車場)で「そら」に気づかれることもあります。混雑している日でも、「カチャ」というカギの音を聞き取り、寝室をのぞきにきます。
あ~、見つかっちゃった!とキリンたちとのかくれんぼを楽しむ担当者なのでした。
(飼育展示係 落合)