更新日:2018.03.15美しいタヌキ
更新日:2018.03.15
美しいタヌキ
1月中旬に、港北区内で保護されたホンドタヌキです。
体重4.5㎏のメスで、市民の方から持ち込まれた時は、丸くうずくまった状態でほとんど動きがなく、眼球にも動きが見られませんでした。
顔の左側に傷があり、少し出血していました。
レントゲンを撮ってみると、左側の頬骨が折れていました。
詳しい原因は分かりませんが、交通事故かもしれません。
とりあえず、犬用のミルクとドックフードを近くに置いてみましたが、口にする様子が全く見られません。点滴をして、様子をみることにしました。保護翌日に、口元にミルクを含ませてあげると、ようやく飲んでくれました。
保護から3日目の朝には、立ちあがっていましたが、それでも反応がありませんでした。
置いてある餌にも反応がないため、馬肉を口に入れてあげると、ようやく食べてくれました。
その後、少しずつ反応が見られ始め、自力でエサを食べるようになりました。
保護でやってくる他のタヌキと比べると、大人しいタヌキです。足元にスノコを敷いているのですが、毎日交換する際にも、協力的?に交換させてくれます。
ただ大人しいだけではなく、ケージの近くにちょっと置いたものを引き入れてかじったりするなど、普通のタヌキがするような行動も見られ、少しほっとしています。
疥癬でやってくるタヌキと比べると、体中の毛並みがふさふさとしていて、とても美しいです。もう少し暖かくなってきたら野生に帰したいと思っています。
(飼育展示係 五十嵐)