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更新日:2017.10.06次の春まで、しばしお待ちを

更新日:2017.10.06

次の春まで、しばしお待ちを

 野毛山動物園の影の人気者?インドクジャク。

 来園者の方からよく「クジャクはどこですか?」とか「クジャク、いなくなっちゃったのでしょうか?」と聞かれます。IMG_9521.jpg

 ご心配なく。現在はキジ舎で、有色と白色2種類のインドクジャクを展示しています。

(他のクジャクも非公開の獣舎で元気にしています!)IMG_9349.jpg

 インドクジャクといえば、オスにだけあるこの羽が有名です。

何とも言えぬ、青のグラデーション。まさに自然美です。

もちろん単色の白の羽も大変美しいです。IMG_3328.jpg

 この羽は『上尾筒(じょうびとう)』というもので、「尾」という字が入っていますが、実際は尾羽ではなく、腰の部分から生えた羽なのです。

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 実はこの羽、1年中みられるものではありません。

インドクジャクの繁殖期である3月~7月くらいの時期には生えていますが、繁殖期が過ぎるとすべて抜け落ちてしまいます。IMG_9368.jpg

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 このように抜け落ちるとメスと同じような体つきに戻り、次の春に再び生えてきます。

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 みなさんがよく目にする羽を広げたこの姿。

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 オスがメスに対する求愛行動のひとつで、上尾筒を広げ、小刻みに羽を震わせて、オスがメスにアピールしている姿(ディスプレイ)なのです。

 つまり、繁殖期だけの『期間限定』というわけです。

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 10月に入り、野毛山にも秋風が吹きだしたこの時期、インドクジャクの恋の季節はすでに終わり、オスもメスも『食欲の秋!』というモードになっています。

 ということで、この時期、インドクジャクの展示場の前で「羽広げて~」とか「私には求愛してくれないの?」とオスに話しかけ、ディスプレイのマネをしてくれているお客様を目にするのですが、この場を借りて、オスクジャクたちの心の叫びを飼育担当者が代弁いたします。

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 「どんなに魅力的な方々にも、この時期は広げる上尾筒がございませんので、ご了承ください。次の春まで、しばしお待ちを。」

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 春が待ち遠しいですね。

飼育展示係 大谷