更新日:2022.10.14大ケガした子ダヌキのお話 後編
更新日:2022.10.14
大ケガした子ダヌキのお話 後編
無事に骨折が治った子ダヌキなのですが、そのまますんなりとはいきませんでした。
テーピングを外して少しの間はケージのままで飼育していたのですが、
ナックリングという、着地するのが足の裏でなく、甲の部分になってしまう症状が見られたのです。
次の写真、ブレていてすみませんが、まだナックリングがあるのがわかると思います。
これは神経にダメージがあるときに見られる症状で、骨折自体は治ったものの、
周りの神経の回復が完全ではないことを意味します。
このままではいけないと、広めの場所でリハビリをさせることにしました。
運動して足を使った方が神経の回復にはいいはずです。
それに子どもなので、できたら遊び相手もいた方が好都合と思っていたら、
うまい具合に同じくらいの子ダヌキがいたので、早速一緒に過ごさせることにしました。
(真ん中が骨折した個体です)
するとどうでしょう!
1週間もしないうちにナックリングの症状が改善され、普通の姿勢で歩き回っているではありませんか!
さすが子ども、回復の早いこと。
(左側が骨折した個体です)
その後は格子も難なく登れるようになり、どちらの足をケガしていたのかもわからなくなるほどに回復しました。
(上にいるのが骨折した個体です)
そして体が大きくなるのを待ち、良き日を見計らって、無事放野することができました。
見よ!この迫力!
すごい勢いで走って行ってしまったので、ブレブレ&小さい写真になってしまいました。
今回うまくいったのは、手術した獣医の腕ももちろんだとは思いますが(私ではありませんよ!同僚です!)、
何よりよかったのは子ダヌキの若さと、ともに過ごした仲間がいたことかなと思います。
最後は本当にめでたしめでたし!で締めくくれてよかったです。
(動物病院 小野)