更新日:2026.11.02タヌキは無事お引越ししました🐾【前編】
タヌキは無事お引越ししました🐾【前編】
公式SNSで当日中にお知らせしたとおり、ホンドタヌキのヒフミとウタは10月19日に無事ズーラシアへお引越ししました。
前日に実施した「今までありがとうガイド」では、予想をはるかに超える数のお客様に、私もタヌキたちも(←もちろん本当のことはわかりませんが様子からは明らかに)ビックリでした。
「いつもの感じ」でやるつもりが、いつもの小さなマイクでは聞こえないだろう、また、写真も使ってお話しする予定だったのが、背の低い私が持っても見えないだろう、ということで、マイクはアンプを使用するタイプのものに、写真を持ってもらうために背の高いO職員にもそばに立って手伝ってもらうことに。「いつもとは違う感じ」での実施となりました。
普段のガイドでは、展示場で餌をトングで直接給与しながらお話しします。タヌキたちは「ごはん!ごはん!」と非常に積極的に前に出てきてくれます。
しかし、この日は出だしからマイクをハウリングさせてウタをびっくりさせてしまい、音が大きいのもあってか、ウタはその後も奥の寝室に入ってなかなか出てこない時間もあったり...出てきて少し食べてまた寝室へ、その繰り返しになってしまいました。
気が付けば準備した餌(と言ってもいつもと同じ量)を全て与え終わるのに30分もかかってしまいました。長いガイドだったにも関わらず、全くお客様が減っていく様子は感じられず、タヌキの人気はすごい!と思ました。
(特別な大きなお芋を食べるヒフミ)
ガイド終了後はゆっくり写真を見てもらったり質問に答えたり、約1時間のイベントになりました。2頭の野毛山での別れを最後まで惜しんでくださる温かいお客様方。本当にありがとうございました。
ありがたいこととはいえ、予想外の状況になってしまい、さすがのタヌキも何か怪しんだのではないかと、私自身はドキドキしながらその夜を過ごしましたが、なんと!翌朝、さすがタヌキ!!いつも通りでした!!
(引っ越し当日の朝、素晴らしくいつも通りの2頭)
なので、静かに箱に入ってもらい、車に乗ってズーラシアに非常にスムーズに到着することができました。
...さて、きっとみなさまが気になるのは「箱に入る方法」ではないでしょうか。
実は2頭は箱に入るトレーニングを行っていました。ただし、最初に言っておきますと、ヒフミ100点。ウタ40点です。これは2頭に対する私の点数です。
まずは第一段階として、「キャリーに入る」からチャレンジしてみました。
寝室の一角にキャリーを置いてみました。朝夕の餌の一部を中に入れます。(餌を置く位置は、最初はキャリーの手前から開始します。徐々に中に、奥へ入れるようにします。)
まずはヒフミから。
まさかの結果です。ヒフミ入れず。初日はキャリーに近づけず、手前の餌も取れず。数日試しましたがダメでした。あなたは食いしん坊の怖いもの知らずなんじゃなかったの?!
ウタはどうでしょう。
すぐに入りました。餌も完食できました。
あなたは警戒心の高い怖がり屋なんじゃなかったの?!
予想外の結果となりました。
そもそも、ヒフミは"人と同じ空間に入れない"という問題がありました。なので、キャリーにヒフミが入れたとして、扉を閉めに部屋に入れないのです。その点からもヒフミはこの方法を断念しました。
ウタはこのタイプのキャリーは大丈夫なようなので、もう少しゆとりのある大きめのキャリーに変更し、同じ方法で継続しました。
(大きなキャリーに変更。頭は入れたが足がまだ出ている。)
(全身が入ったところ)

(完全に奥まで入ってお肉を食べているウタ)
しかし...キャリー自体にためらいはないのですが、私が見ていることで緊張し、ものすごくドキドキしているのがわかりました。見ている場所は遠くから近くへと、段階的に近づいていくのですが、最初は格子を隔てた通路から見ていてもおっかなびっくりの様子でした。実際扉を閉めるには同じ空間に入れないといけません。しかし、隣の部屋から見ている間でさえ(上の写真を撮っている距離)、私は微動だにできないのです。咳はできない、蚊も払えない、写真を撮ろうとスマホに手をかけるだけで「ビクッッッ!!」と、飛び上がるように飛び出してきます。ものすごい察知能力と反射神経...
私はいつかあの扉に手をかけられるのだろうか...ここから"人として"と"飼育員として"の葛藤が始まりました。
長くなったので後編に続きます。
2026年度タヌキ担当