更新日:2026.07.21世界チンパンジーの日記念 連続ブログ ~チンパンジーのトレーニング編~
世界チンパンジーの日記念 連続ブログ ~チンパンジーのトレーニング編~
チンパンジーの日記念の連続ブログも3回目となりました。
今回は、野毛山動物園で飼育しているチンパンジーたちの、毎日の健康管理についてご紹介したいと思います。
当園では毎朝、全個体のハズバンダリートレーニングを実施しています。
ハズバンダリートレーニングとは、無理強いをすることなく、動物が自発的に日常管理のケアや医療行為に協力してくれるよう促すトレーニングです。
チンパンジーたちはトレーニングをすれば大好きなバナナがもらえるため、いつも喜んで自分から協力してくれます。
熱を測ったり、

口の中のチェック、

お尻を見せてもらったり(メスは発情期になるとお尻のピンクの部分が腫れるため、そのチェックにも役立ちます)、

注射を打つ練習も。(まだ本物の針は嫌がるので、先を潰した針で練習中です)

その日の実施項目とチンパンジーたちの様子は、毎日日誌に記録します。

項目については、若くて覚えの早いコウタロウはできることが多い一方、新しいことを覚えるのが少し苦手なミラクルはまだ少な目など、個体によって多少ばらつきがあります。
ちびっ子3歳のコハルは少し前からトレーニングを開始したばかりで、今は遊びも兼ねてちょっとずつ覚えてもらっていっている段階です。

毎日のトレーニングの目的としては大きく二つあり、一つは身体に異常がないかをチェックすることです。
目視で分かる怪我だけでなく、触ると痛がったりするところがないかを、トレーニングを通して確認しています。
もう一つは体調のチェック。
体温測定はもちろんこれに含まれますが、普段はぐいぐいトレーニングをしたがるはずなのに寄ってこない、トレーニングをしていても集中せずぼーっとしているなどがあれば、「様子がおかしい...体調良くないのかな?」と気付くことができます。
また、今のところは全項目日常的なチェックに留まっていますが、手足は爪切りの実施、胸や背は聴診器での診察など、その先の目的を見据えている項目もあります。

そして、日常的な健康管理トレーニングに加えて、コブヘイとコウタロウは採血の練習もしています。

先述の日常管理トレーニングでは注射を打つ練習でしたが、こちらは血液を採取する練習です。
採血をするためにはぐっと力を込めて血管を浮かせる必要があるので、このようにバーを強く握った状態で注射針をあてる練習をしています。
こちらも注射を打つトレーニングと同様、まだ先を潰した針で練習中の段階です。
今回はチンパンジーたちのトレーニングについてご紹介させていただきました。
次回はいよいよ、連続ブログ最終回です。
お楽しみに!
(飼育展示係 小島)