更新日:2024.08.02サルたちと氷 ~フサオマキザル編~
サルたちと氷 ~フサオマキザル編~
こんにちは。サル担当です。
暑い日が続きますね。
サルたちの生活空間も大きな氷を置いたり、扇風機やミストなどを稼働したりと暑さ対策はしていますが、それでもご覧のとおりとっても暑そう。
フサオマキザルは猛暑日でもわりと元気に動き回っていることが多いですが、それでも時折こんな様子が見られることもあります。
そこで、少しでも涼んでもらえるよう、サルたちに餌入りの氷をあげてみました。
まずはフサオマキザル。
普段あげている果物や野菜を、薄めた経口補水液で氷漬けにしました。
大きい氷ひとつだと強い個体が独り占めしてしまうので、みんなが食べられるように頭数分+2個ぐらいに砕きます。
給餌してすぐ、各々自分の分を確保し、好きな場所で食べ始めました。
フサオマキザルは硬いものもかみ砕くことができるため、かじりついたりもするかもと思っていましたが、みんなかじらずにペロペロと一生懸命舐めていました。
片手がふさがった状態でも、不安定なロープの上も難なく移動します。
中身を取り出すためか、食べやすいサイズにするためか、卵を割るようにカンカンと氷を叩きつけて砕く姿も。
フサオマキザルは、野生では硬い木の実を石を使って叩き割ったりするなど、類人猿以外で唯一道具の使用が確認されている、とても賢いおサルさんなんです。
ところで、採食の様子を観察していると、複数の個体でしきりに手を身体にこすり付ける様子がみられました。
あっちでも、
こっちでも、
そっちでも、みんなこんな感じ。かゆいのでしょうか?
どうやらかゆいわけではなく、手が冷たいのを体温で紛らわせているようです。
しばらくすると、手を使わずに氷を舐めはじめた個体もいました。
氷が溶け始めると、中身の餌をほじくって食べます。
最後まで残すことなく食べてくれました。
氷のごはんは熱中症対策になるだけでなく、採食時間がのびたり、いつもとは違う刺激になったりと、いいところがたくさんあります。
(あげすぎるとお腹を壊すので要注意ですが...)
以上、今回はフサオマキザル編でした。
次回はアビシニアコロブス編を更新します。
(飼育展示係 小島)