更新日:2024.05.31まもなく浮上
更新日:2024.05.31
まもなく浮上
ミヤコタナゴは、生きた二枚貝に産卵・射精をして稚魚を孵化させる不思議な生態を持った魚です。
二枚貝の中で育った稚魚が水中に出てくることを浮上と呼んでいます。
5月のゴールデンウィークに、人工にて受精卵を作成し、孵化させた稚魚がまもなく浮上を迎えます。
前回のブログで紹介した時は、まん丸の卵のようなものに尾が突き出た様相でしたが、
既に卵黄の吸収が進んで、魚の形になっています。
両目もしっかり確認することができます。
まだ浮力はありませんので、水底で横になって寝転がっている状態で育っています。
卵黄を使い切った後、浮力を付けて泳ぐことができるようになれば、
栄養を体外から賄わなければなりませんので、そのタイミングが浮上となるわけです。
今年は生命力が豊富な卵と精子を採取することができたみたいで、
ここまでの成績が良さそうな手ごたえを感じていますので、
6月には水槽へと旅立った稚魚たちをご紹介できると信じています。
(飼育展示係 川崎立太)