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世界ダチョウの日①の写真

更新日:2021.02.12世界ダチョウの日①

更新日:2021.02.12

世界ダチョウの日①

皆さん、22日は何の日かご存知ですか?

先日野毛山動物園の公式SNSでも紹介しましたが、実は22日は「世界ダチョウの日(World Ostrich Day)」でした。

恥ずかしながら、私はロサンゼルス動物園がSNSに投稿した記事を見るまで「世界ダチョウの日」というものがあることを知りませんでした。

由来を調べてみたところ、ニュージーランドにあるオークランド動物園の飼育員の方が発起人となり、ダチョウの魅力や野生下の現状を普及するために2020年から始まった記念日だそうです。

22日を選んだ理由はダチョウが平胸類(空を飛ばない鳥類)で唯一足の指が2本しかないという特徴からだそうです。

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(ダチョウの足)

まだ新しい記念日とはいえ、ダチョウの国際的なイベントをやり過ごしてしまうとは担当者として不甲斐無い、穴があったら入りたい...しかしこの機会を逃すのは惜しい...

ということで、少々後出しではありますが、ダチョウ担当の職務を全うするため「世界ダチョウの日」にちなんだブログを更新していきます!

情報が盛り沢山になりそうなので、今回はダチョウの魅力、次回はダチョウの現状について紹介しようと思います。

ダチョウと聞いてまず思い浮かぶのは「飛べない」「大きい」というイメージだと思います。

実際にダチョウは現在地球上に生息する鳥類では最も大きく、首を伸ばすと高さが2~2.5m、体重は100~130㎏になります。野毛山動物園で飼育している「グミ」も高さ約2m、体重約100㎏もあります。

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(「グミ」の全身像)

体が大きいため空を飛ぶことはできませんが、代わりに速く走れるように進化しています。

「世界ダチョウの日」の由来になった足の指も速く走るための秘訣で、指が少なくなることで地面を蹴る力が分散しなくなるので速く走ることができます。また、足の裏は柔らかいパットのようになっていて、足にかかる負荷を軽くしつつ、足裏の面積を拡げることで砂の上でも沈まずに歩けるようになっています。

足の裏は私でもなかなか見ることができないので、写真を撮ることができたらかなりラッキーです!

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(ダチョウの足の裏)

そして、あまり知られていませんがダチョウが世界最大のものがもう一つあります。

それは眼の大きさです。ダチョウの顔を見るとパッチリとした大きな眼をしていますよね。

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(ダチョウの眼)

ダチョウの眼球は重さが約60gあり、陸上に生息している動物では最も大きな眼球をもっています。視力もとても発達していて、3.5㎞先の物まで見えると言われています。また、長いまつ毛と第3のまぶたと言われる瞬膜により、眼をしっかりと保護しています。

砂漠や平原に生息するダチョウは視力を発達させることで天敵から身を守ってきたため、眼を守る仕組みが発達しているんです。展示場に設置してある笹や草を食べる時は瞬膜を閉じるので、ぜひ注目してみてください。

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(瞬膜を閉じているところ)

ダチョウはこんな風にとても特徴的な鳥でキャラクターやマスコットとしても親しまれていますが、意外と知られていないことが沢山あると思います。

実は野生下では個体数が減少していて、絶滅危惧種にもなっているんです。次回のブログでは何故個体数が減少してしまっているのか紹介していきます。

(飼育展示係 岡﨑)