
更新日:2020.04.13NOGEYAMA ZOO COLLECTION Vol.1
NOGEYAMA ZOO COLLECTION Vol.1
おかげさまで、今年の4月1日で開園69周年を迎えた野毛山動物園。
比較的小さな動物園ではありますが、飼育動物種は多く、爬虫類を始め、哺乳類や鳥類を飼育・展示しています。
毎日、飼育作業をしながら園内を歩き回っていると、動物たちの色や模様のバリエーションの多さに驚かされ、魅了させられます。
例えば、園内にいる『カラス』たちを見ても、ただの黒ではなく、光の加減によっては羽が緑に光って見えることもあり、とかく敬遠されがちなカラスでさえ、その綺麗さに見入ることがあります。
今回は、そんな視点で野毛山動物園の動物たちを見つめてみました。
まずは、私の担当しているミナミコアリクイ。
白と黒の体毛で、背中には洋服を着ているような模様があります。
動物たちの模様は保護色になっていることが多く、アリクイの場合は子育ての際、母親が子を背負って移動します。これは子を母親の模様の一部とすることにより、子を守っていると言われています。
世界一長い尾羽を持つといわれているカンムリセイラン。
※当園では非公開施設で飼育中です。ご了承ください。
カンムリセイランは、よこはま動物園ズーラシアでご覧いただけます。
雄はこげ茶に細かな白い斑点がある羽で、自慢の尾羽も同じ模様をしています。
雌は同じ色調ではありますが、雄よりも斑点が少なく、目立たなくなっています。
雌雄同色の鳥類もいますが、キジの仲間たちは雄の方が鮮やかな羽をもつことが多いです。
その代表は日本の国鳥であるニホンキジ。
ニホンキジの雄は赤や青、緑が混じり合い、色彩豊かな羽をもっています。繁殖期を迎えると、顔にある赤い肉垂を大きく広げ、より鮮やかな見た目になります。
雄とは対照的に雌は子育てする有利な保護色の羽をしています。
今回は、個人的に色の配色に興味があるのでこの視点で書きましたが、いつもと違う視点で動物たちを見てみると、また新たな気づきがあり、動物たちへの興味の幅が広がることもあります。
まだまだ、たくさんの動物が暮らす野毛山動物園だからこそ、ひそかにシリーズ化を狙っている『NOGEYAMA ZOO COLLECTION』。
もし、Vol.2へと続くとなれば、どんな動物が登場するでしょうか?
飼育展示係 大谷