更新日:2026.05.112025年度振り返り!⑧~最終回 丸太の台と木っ端のおもちゃ
2025年度振り返り!⑧~最終回 丸太の台と木っ端のおもちゃ
みなさんこんにちは。あっという間に5月も半ばですね。
最終回の割には地味な話ですがご了承ください。
やぐらが壊された1月。もう一方の展示場でも壊れていたチンパンジーたちのお立ちならぬお座り台をO先輩と数名の職員に手伝ってもらいながら急ピッチで完成させました。
もともとあった台が丸太で作られていたため、同じ仕様でと、丸太を使うことにしましたが、丸太の扱いづらさにO先輩と後悔...角材にすればよかったと何度つぶやいたことか...
これを読んだ未来のチンパンジー担当の方はぜひ角材で作ることをお勧めします。
苦労の末、完成。
やはり一目散にコウタロウが駆け付け、押したり引っ張ったりかじったり破壊活動を始め、こちらはプロの造りではないので簡単に壊されそうでヒヤヒヤしました。
こちらは穏やかに座ってくれている夫婦の風景。ほっとします。
何日も何日も破壊活動にいそしむコウタロウ。丸太が歯形だらけです。
防腐処理のために丸太を焼いていますが、こげ茶色がはがれている所は全部コウタロウがかじった後です。
チンパンジーの力はすごいです。特にコウタロウももう9歳。一昔前とはパワーが違います。...が、なんとか今のところも倒壊せずに残っています。
このコウタロウの様子を見て、「木ってかじりたいものなの?」と疑問に思い、試しに"木っ端"でかじり木?おもちゃ?(←担当者でもよくわかっていない)をたくさん作ってみました。コハルが積み木のように遊んでも面白いなと思ったのですが...
焼いた木材と焼かない生の木材と嗜好性は違うのか?とも思い2種類用意しました。
早速持って行くと、「それは何ですか?」と言っているように覗き込むこどもたち。

差し出すと、受け取ってくれました。
クンクンとにおいをかいでいます。
次から次へと受け取ってはにおいをかいでかじってみるコウタロウ。奥から「何をもらってるの?」というような顔でコブヘイが外を覗いています。
「コブちゃんにもあげるよー」というと、出てきて受け取ってくれました。
受け取るとすかさず口へ。やはり木材は噛みたいようです。
そして、「もう一つちょうだい」と言っているかのように手を出してくるコブヘイ。気に入ったようです。
コブヘイはこの木っ端を檻の格子に当てて音を出してみたりしていましたが(これをしたのはコブヘイだけ)、いつもの自分のこぶしで檻や鉄の扉をたたくディスプレイの方がずっと大きな音を出せているからか、その使い方はその時見ただけでした。
写真は撮り損ねましたが、実はこの木っ端のおもちゃはミラクルもかなり気に入り、いつも複数個受け取ってはカミカミしていました。ちなみに、コハルも持って行くと必ず真っ先に受け取りに来てかじったりしていましたが、集めて積み木のように遊ぶことはありませんでした。
そして、焼いた木材と焼かない木材に嗜好性の違いはありませんでした。
そんなこんなで2025年度の振り返りは今回で終了です。
私は代番4年、担当1年、計5年、チンパンジーたちの暮らしを見てきました。
チンパンジーに携わる前は食肉目や草食獣、鳥類といった、言い方はおかしいかもしれませんが、いわゆる動物らしい動物しか経験がなく、初年度は本当にコブヘイが怖くて(どういうこと?と思った方はこちら→過去ブログ「コブヘイ30歳になりました!」)、みんな人間っぽくて、驚きの毎日でした。そんな私でも彼らからたくさんのことを学ばせてもらい、なんとか嫌われることなく過ごせたかなと思っています。今は亡きピーコさんからは私の飼育員人生の中できっと絶対忘れられない思い出ももらいました。
まだまだ未熟な担当者のままで1年終わってしまいましたが、これからも陰ながら一家を見守っていきたいと思います。
さて、コウタロウがワカモノ期(ヒトでいう思春期くらいのお年頃)に入り、この先、家族の関係もちょっとずつ変化が出てくるかもしれません。そして、ずっと心配していたコハルの食欲も最近どんどん上がってきていると聞き、コハルの成長もますます楽しみになってきました。
(取っ組み合って遊ぶコウタロウとコハル/2026年3月)
ぜひ、みなさんも引き続き野毛山チンパンジー一家の応援をよろしくお願いします。
2025年度チンパンジー担当