更新日:2019.02.09獣医さんへの質問 ~動物病院ガイドツアー編~
獣医さんへの質問 ~動物病院ガイドツアー編~
前回「獣医さんへの質問~小学生編~」をお届けした所、それを読んだ私の母親から「ちゃんとそれなりの文章が書けるのね、面白かったよ」とお褒め?の言葉を頂いたので、いい気になって第二弾をお届けしたいと思います。
今回は動物病院ガイドツアー編。
野毛山動物園では月に1回、お客様を野毛山動物園のバックヤードにある動物病院にご案内し、お話をさせていただきます。
イベントの詳細はHPのイベント一覧の中にありますので、ご興味ある方はご覧ください!
http://www.hama-midorinokyokai.or.jp/zoo/nogeyama/event/
そして、このイベントでも最後に質問コーナー設けることが多いのです。
さて今回出てくる質問は何でしょうか???
Q.治療の多い動物は何ですか?
A.実は...モルモットです!
え?と思われる方も多いかもしれませんが、単純な話で、野毛山動物園で一番飼育している数が多いのがモルモットなのです。
なので必然的に治療も増えます。
頭数が多いからこそのケンカ傷や、脂肪腫と呼ばれる良性の腫瘤が出来てしまったりと、治療の種類も様々です。
Q.薬は人と同じものを使うのですか?
A.世の中にキリン用の薬、ライオン用の薬なんてものはありません。
犬猫用や牛馬用の動物薬はもちろんあるのでそれを使うことももちろんあります。
けれど、成分が同じものや動物薬で市販されてない種類の薬の時は人間用の薬を体重や体の大きさ、年齢を考慮して処方しています。
大きい動物だと私たちが飲んでるのと同じ薬を1回何錠も飲んでもらう、なんてことも。
Q.吹き矢はどこを狙って打つのですか?
A.ガイドツアー内で吹き矢を紹介することがあります。
そんな時に聞かれることが多いこの質問。
野毛山動物園では吹き矢の時、筋肉に打つ注射麻酔薬を使っています。なので、筋肉の多いところを狙います。お尻~太ももを狙うことが多いですね。
なので...これは私たち獣医が使っている練習用の的。
もちろん練習の時も狙う場所は同じなので、よく見ると...
お尻~太もものあたりに吹き矢の命中した穴がたくさん空いているんです!
Q.動物園の獣医になるにはどうしたらいいですか?研究室とかどこが良いですか?
A.これは獣医学部に通っている学生さんからよく聞かれる質問ですね。
動物園の獣医は横浜に限らず毎年必ず募集が出るわけではなく募集のタイミングも様々なので、アンテナを張っていることが重要だと思います。
採用には試験があるので、勉強ももちろん大事。
動物や生物に関すること以外にも、動物園は公立のところもあるので、公務員試験の勉強とかも必要になるかも?
野生動物系の研究室に入ったり動物園に実習に行ったりというのも経験として重視されるとは思いますが、私自身は大学卒業後に動物園を目指したので研究室は基礎系、動物園に獣医実習に行ったりもしていなかったので、やっぱり一番大事なのは「熱意」ですかね?
たぶん私にはそれしかなかったので...
それでは、今回はこの辺で。
反響あるようなら&また色々な質問を頂いたのちにはまた続きを書きたいと思います。
(飼育展示係 百武)