更新日:2018.02.01寒さに負けず
寒さに負けず
野毛山動物園では、現在、高病原性鳥インフルエンザ防疫対応策で鳥類の展示を控えさせていただいております。
来園者のみなさまには、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
何卒、ご理解をお願いいたします。
園内で鳥類を見ることができなくて寂しいという方にむけ、今回は大池のカモ類の近況をご報告します。
大池のカモは、非公開の屋内施設で過ごしています。
この獣舎は見晴らしも良く、非公開なのがもったいないくらいの横浜らしい景色が見られます。
ここには、アカツクシガモ・ツクシガモ・マガモ・カルガモがいます。
昨年の11月半ばに大池とバードケージから移動してきましたが、みんな元気にしています。
10日ほど前、横浜にも4年ぶりに大雪が降りました。その後、関東地方では記録的な寒さが続いており、比較的温暖な横浜でも最低気温が氷点下になりました。
寒さが苦手な飼育担当者はカイロを何枚も貼って防寒対策をしているのですが、アカツクシガモは「寒さなんてなんのその!」と言わんばかりに毎日水浴びに勤しんでいます。
見ているだけで、寒い・・・。
それなのに、顔まで水に浸しています。
おそれいりました。
時々、水の中で羽ばたき、体の汚れを洗い流しているようです。
バシャバシャバシャ。
2羽ともものすごい勢いで水浴びしているため、写真を撮っているこちらにも冷たーい水しぶきが飛んできます。もちろん、悪気はないようです(笑)。
「わーい。気持ちいい!」
水浴び終了後には、入念な羽繕い。水鳥は尾脂腺(びしせん)という部分から出る脂を体に塗ることで羽の状態を保ち、水はじきを良くし、体の芯が冷えてしまうことを防いでいます。
その証拠に、羽の上に水玉ができているのがわかりますか?
水鳥にとって水浴びは、体を清潔にし、健康でいるための大切な行動のひとつだったのです。
これからは、どんなにいっぱいの水しぶきがかかろうとも、寒さに負けず、温かい目でカモの水浴びを見守ろうと思います。
(飼育展示係 大谷)