更新日:2022.06.18運命のご対面
運命のご対面
アンの自主検疫が明け、動物病院からミナミコアリクイ舎へ移動してくる日。
まずはアンにゆっくり獣舎内を探索してもらうために、アサヒには屋外展示場で待ってもらっていました。
アサヒにとっては待ちに待った日(のはず?)。
当のアサヒは外の寝台でスヤスヤ寝ていました。
「アサヒさん、今アンちゃんが横を通ったんですよ!」
やっぱりマイペースだったアサヒ。
やっと動物病院に馴れたと思ったら、また新たな環境。
アンにとってはすべてが初めての体験。短期間で馴れなくてはいけないこと尽くしで、
この時期は本当に大変だったと思います。
「よく頑張ったね!アンちゃん」
そんな心配を吹き飛ばすかのように、新居となる獣舎でも持ち前の身体能力を遺憾無く発揮。
アンちゃん、まさか?
えーい!
案の定、天井の格子にぶら下がりました。
そして、アサヒにはすっかり忘れられた存在の朽ち木たちにもアンは興味津々。
アンがひと通り、獣舎内の様子を確認できたところで、
ようやく外でスタンバイしてくれていたアサヒを獣舎内に招きました。
ついにご対面の時!!!(手前がアン、奥がアサヒ)
初対面では格子越しに互いの匂いを嗅ぎ合うなど、互いを牽制する様子はみられませんでした。
しばらく2頭の様子を見ていて『そんなに相性は悪くなさそう(飼育担当者の主観として)』と思ったので、
いきなりですが、監視のもと2頭を一緒の空間に入れてみることにしました。
まずは2頭の距離感(物理的に)ある場所からのスタート。
上の台にいるのがアン、下のタライの近くにいるのがアサヒ。
この時点で、アサヒはアンの匂いを確かめるのに夢中。
アンは気付いていそうです。
アンが階段を使って下りて来ました。
『アサヒ、うしろうしろ!!!』
流石に気付いたアサヒがアンのうしろを追ってついて行きます。
頑張れ!アサヒ!!
「あっ。あの匂いはこの子だったのか?」と思ったかは定かではありませんが、
2頭にあの作戦に込めた飼育担当者の思いが届いてくれたら嬉しいですね。
いろんな期待を背負った2頭。早く仲良くなれますように。
飼育展示係 大谷