更新日:2016.07.17インコの巣立ち №2
インコの巣立ち №2
前回のブログの最後にご紹介しましたインコ三兄弟の成長についてご紹介します。
9号室にて5月26日から孵化が始まり、続けて28日、30日にも雛が孵りました。
孵化した三羽の他にも9号室には卵が3つあったのですがそのいずれも残念ながら中止卵で無事に孵ったのはこの3羽だけでした。
写真は3日、5日、7日齢のものです。
ここ数年、同じ巣箱から同時に3羽成長しておりませんでしたが、親鳥の子育てぶりを見て3羽共、親鳥にまかせることにしました。
11日、13日、15日齢の写真になります。
写真では大きさの違いが無いようにも見えますが、1羽ずつ掌に乗せてみると日齢以上に成長の開きが生じていました。
ただ、飼育作業で獣舎に出入りする都度、雛をみてみると3羽共、素嚢(そのう)をパンパンにしていたので、親鳥からしっかりご飯をもらっているようです。
孵化して1か月もすると5月26日と28日に孵った雛は体も大きく正羽もだいぶ揃ってきていますが、
30日に孵化した雛はだいぶゆっくり成長しているようで、体も小さく、正羽もほとんど生えていないようです。
26日と28日に孵った雛は日齢的にも体の大きさ的にも翼の動かし方からも巣箱の外で十分生活できると判断し、巣立ちを促すために強制的に巣の外へ出してみました。
前回の雛同様、識別用の足環を装着します。
と、ここで前回のブログに書いた幼鳥の特徴分かりますか?
ヒントは顔にあります・・・。
正解は嘴と皮膚の境目に黒い帯状の模様です。
この模様は20日齢前後の時に急に出現します。
そして成長とともに模様が薄くなっていき50日齢ぐらいにもなれば消えてきます。ただ、この特徴は個体によって差が大きくでるようで、5/28に孵化した個体にはまったくこのような模様は現れませんでした。
巣立ちを促すため、2羽の雛を床の上に置いてみましたが、
数時間後には2羽仲良くエサ皿の近くまで登ってきました。
上空の巣箱からは親鳥がしっかり見守っています。
前回の雛と同様はじめはフェンスによじ登るのが精一杯のようですが、次の日にはちゃんと巣箱に戻っており、鳥の帰巣本能に感心させられました。
そして、巣の外に出してから4日後には2羽の飛翔を確認しましたので、ひとまず安心です。
次は無事に育てば9号室でゆっくり育っている雛の成長を紹介したいと思います。
(飼育展示係 大滝)