更新日:2021.10.01「○○が無い動物達」
更新日:2021.10.01
「○○が無い動物達」
金沢動物園では世界の希少草食動物を中心に飼育していますが、その中でも○○を持たない動物が多くいます。
さて、その○○とは何でしょう?
金沢動物園の○○を持たない動物たちは次の方々。
・ドバト
・ポニー
・ベアードバク
・インドゾウ
・インドサイ
・ホンシュウジカ
・アミメキリン
・ヒガシクロサイ
日本の獣医の学生は、ウマ・シカ・ラットは○○を持たない動物と大学で教わります。
ここまで言ってしまえば、獣医さんなら○○が何か分かるはずです...。
答えは「胆嚢」です!分かった方はいますかね?ちょっとマニアック過ぎたかも...
ちなみに、胆嚢は肝臓で作られた胆汁という消化酵素を一時的に蓄え、濃縮する袋のことです。採食などの刺激によって胆嚢は収縮し、胆汁が胆管を通って十二指腸へ流れ込みます。
参考までに、胆嚢が無い動物は下記の通りです↓
・ウマ科(家畜馬、シマウマなど)
・ラクダ科 (ラクダ、アルパカ、ラマなど)
・バク科
・ゾウ科
・シカ科(ジャコウジカを除く)
・サイ科
・リス科
・ラット
・クジラ目
・一部の鳥類(ハト、インコ類、ダチョウ)
・キリン科(キリンは、稀に胆嚢がある個体がいます)
なぜ胆嚢のある動物と無い動物がいるのかは詳しく分かっていません。食性が似ていたり、遺伝的に非常に近縁な種同士でも、あったり、なかったり。ちなみにラットに食性が近いマウスは胆嚢を持っています。
胆嚢を持たない動物の多くは常に採食しているので、胆汁を貯めずに肝臓から十二指腸へ垂れ流しにする方が都合が良いのかもしれませんね。
やまだ