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続・ウガンダのシロサイ事情の写真

更新日:2014.05.16続・ウガンダのシロサイ事情

更新日:2014.05.16

続・ウガンダのシロサイ事情

3月4日のこぼれ話で紹介したジワ・シロサイサンクチュアリ。
ここは、ウガンダの首都カンパラから北へ176㎞。
チンパンジーの棲むブドンゴフォレストや、ゲームドライブ、ボートサファリで
野生動物を堪能できるマーチソンフォールズ国立公園に
行く途中にあります。


大きな街道沿いにある案内看板。
ここを曲がって未舗装路を10㎞位走ると
宿泊施設やレストランを併設した70平方㎞の敷地を持つ
シロサイサンクチュアリがあります。


この施設では、ガイドの案内でシロサイを観察することができます。

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インフォメーションに掲出してあった個体紹介。
1月に続き、3月にも子どもが生まれた、との情報があり、
現在オス6頭、メス7頭、子ども2頭の、計15頭が暮らしています。
密猟により、ウガンダからシロサイが絶滅してしまった後
1993年にTHE RHINO FUND UGANDA(サイ基金ウガンダ)が立ち上がり、
2001年に初めてケニヤよりシロサイを導入し、2009年の初繁殖以来、
順調に増えているようです。


さて、UWEC(ウガンダ野生生物教育センター)でも2頭のシロサイを
飼育しています。
ということはウガンダには全部で17頭、シロサイがいることになります。
仲が良すぎるせいか、今まで繁殖経験のない2頭に刺激を与える(?)ために、
ジワから繁殖経験のあるオスの糞を採取し、
UWECのシロサイたちの放飼場に置いてみました。


2頭とも、気になるようで、それぞれ匂いを嗅ぎには来ましたが、
すぐに行ってしまいました。
ほかのオスの匂いに刺激を受け、何らかの行動の変化があれば、と
思ったのですが空振りにおわりました。


哺乳類担当の職員は、毎朝、オスのシェリーノの鼠蹊部をマッサージし、
採精ができるようにと馴致を行っています。


メスのカビラでは、耳の血管から採血し、ホルモン値を測定できるよう
訓練していました。
サイの人工授精は大変難しいのですが、UWECの職員たちは、
自国の、一度は絶滅してしまったシロサイ復活を夢見て、毎日努力をしています。


たまには、角を突き合わせることもありますが、


仲良く草を食べている2頭を見ていると
心が落ち着きます。

なんとかジワの15頭とこの2頭をうまく活用して、
いつの日か、ウガンダの草原に、再びシロサイが戻ること信じたいと思います。
(やせヒゲ眼鏡 田島)