更新日:2019.07.31オオカミじゃないよ!
更新日:2019.07.31
オオカミじゃないよ!
獣舎の中で作業をしていると、園路のお客様の声が聞こえてきます。
園路から聞こえてくる声は「かわいい!」だったり「きれいだね!」だったり「見えないねぇ」だったり...
聞いていて嬉しくなるものや、申し訳ない気持ちになるものなどいろいろです。
そんな中、4月に担当になってからとても気になっているお客様の呟きがあります。
多くのお客様が「この鳥なんて言うんだろう?」と言って種名看板を読み上げてくれるのですが、
「カンムリシロムク。あの白いちっちゃいのだね!」
うんうん、そうです!かわいいですよね!
私もそう思います。ですが、私が気になっているのはこの呟きです。
「オオカミバト。どこがオオカミ?」
ん?オオカミ??
どんな風にみてもどこにもオオカミ要素はありません・・・
それもそのはず。
オオカミバトではなくオオミカドバトなのです!!
漢字で書くと「大帝鳩」です。
その名の通りとても大きなハトで、樹上性のハトとしては世界で最も大きいと言われています。
「なんだぁ、ハトかぁ。」と言って次に行ってしまう人が多いのはとても残念です。
このオオミカドバトは南太平洋の国、ニューカレドニアだけに生息しているハトなのです。
日本の街中で見かけるハトとは色も異なり、胸のあたりは青灰色から赤褐色へのグラデーションが美しく、
目は赤、目の周りはピンク、くちばしもピンクと可愛らしい色合いです。
この色合いからも高貴な帝といったところでしょうか?
このブログを読んで正しい種名を覚えて、見に来てもらえたらいいなぁと思う担当者でした!
【飼育展示係 くわばら】