更新日:2019.03.30動物園の広報
動物園の広報
多くの企業さんにある広報というお仕事。
商品や会社さんのPRやイメージアップ戦略のために、情報管理をし、
皆さんに知ってもらうためのお仕事です。
動物園にも広報のお仕事があり、動物の赤ちゃん誕生や、死亡時のお知らせ、
イベントの告知、見頃の植物のこと、施設の利用について等、
記者発表資料を作成したり、ホームページに掲載したり、雑誌やwebサイトに
情報提供したり、新聞やテレビに紹介したりします。
時には、テレビ番組の撮影や雑誌の取材の調整をすることもあります。
そんなドタバタとした日常を駆け抜けているわけですが、私にとってこの日常は、
本当に本当に楽しくて仕方なくて、こんなに恵まれた毎日に感謝して出勤していました。
でも、それとは裏腹に、心の中で思うことがありました。
「動物園の広報担当者が伝えなくてはいけないこと...、私はちゃんと伝えられているのか?」
動物園は、博物館相当施設です。『生きた動物を展示している博物館』なのです。
その動物園が発信しなくてはいけないのは、単なる宣伝や集客活動だけではないはずです。
・野生下で絶滅の危機にある動物たちのこと
・私たちの身の周りもそうですが、凄まじい勢いで変化している自然環境のこと
・野生動物と人との関わり方
・動物園が力を入れている調査研究・種の保存への取組について
・「種」ではなく、「世界にたった一つしかない命」というとらえかた
・知ることで湧いてくる知的好奇心と愛情。
などなど...。
大きなメディアを通して、たくさんの方々に動物園の役割を、使命を、
そして動物園としてのメッセージを発信していくこと。
それが本当の「動物園の広報」であると、私は思っています。
動物園が伝えたいメッセージ、それは本当に多種多様です。
なぜなら、それは一つ一つの飼育動物を通して、飼育員が感じたままに紡ぐ言葉だからだと思うのです。
これからも動物園のメッセージが、あなたをはじめとする、多くの方に届きますように。
(広報担当:高橋麻耶)