
更新日:2025.05.18雨にも負けず🦌
雨にも負けず🦌
お花見シーズンやGWが終わり、少し落ち着いた金沢動物園。
『風薫る5月』は一年でも過ごしやすい時期ですが、動物たちにとっても心地よい季節のようです。
この写真は、プーズーのリラ(雌)が日光浴をしているところです。
今ではすっかり展示場での時間を楽しめるようになったリラですが、これに至るまで、リラはとても頑張って、いろいろな苦手意識を克服してきました。
今回はそんなリラの展示を開始するまでの様子のご報告です。
リラは金沢動物園の3頭のプーズーの中ではどちらかというと慎重なタイプ。
飼育作業で接する時もリラのペースを大事にし、距離感を保ちながら飼育員の動きに慣れてもらいました。そのため、展示場に出る練習も他の固体よりも時間を要しました。
母親であるサクラは、ほのぼの広場のニワトリのスナギモ(雄)に興味津々でしたが、リラは正反対。
初めて見るスナギモの姿に驚き、展示場から猛スピードで寝室に戻って来てしまうこともありました。
それでも外の環境に慣れてもらうため、根気強く展示場に出る練習をしてきました。
まずは短時間から。
次は寝室と展示場間を開放にし、いつでも自由に行き来できるように。
徐々に展示場での滞在時間を長くし、そして遂に展示開始と至った次第です。
そんなリラですが、今ではすっかり慣れ、展示場のお気に入りの場所で反芻したり、走り回ったりと、スナギモにビックリしていたあの日が嘘のように屋外での生活も楽しんでいます。
しかも、他の動物が嫌がることの多い雨の日でも喜んで展示場に出て行くリラ。
雨でもおかまいなく座って反芻していることもあり、飼育担当者の方が心配で何度も様子を確認するくらいです。
これまでは一番慎重派だったリラが、今では『のびしろを感じさせる』頼りがいのある姿になってくれて、飼育担当者としては目を細める日々です。
リラも安定して展示場に出ることができるようになりましたので、現在はフジ、サクラ、リラを交代で展示しています。『どの個体に会えるか?』を楽しみにプーズーをご覧ください。
※各個体の展示日は特に固定しておりませんので、予めご了承ください。
(プーズーの眼下腺はあくびの時に開くんですよ 大谷)