更新日:2021.05.13密を避けろ!
更新日:2021.05.13
密を避けろ!
「密」という言葉がすっかり定着した昨今。コロナ禍にある私たちの日常生活において、「密を避ける」ことは今や常識といっても過言ではありません。
さて、獣医業界においても、避けなければならない「密」があります。それはズバリ、「毛の密」です!
「け?」 そう、毛。体毛のことでございます。私たち獣医は、様々な場面でこの「毛」と戦っています(笑)。
例えば、こちら。採血の様子です。
体毛VS血管捜索・・・。毛深い動物だと泣きたくなります。
続いては、オオツノヒツジのコハルちゃん・・・って、げーっっ!左脇腹がハゲてる!!?
まさかの脱毛症? ではなく、実はわざと剃っています。その理由は、エコー検査のため。
被毛が皮膚とプローブの密着を妨げてしまうと、エコー画像がきれいに見えません。(オオツノヒツジのエコー検査については、ブログ「オオきなツノのヒツジの日記」をご覧ください!)
それから、外科手術の際にも、被毛は大敵です。術野(手術をする部分)が毛で汚染されないように・・・
ツルツルに剃り上げてしまうこともあります。(このタヌキは「疥癬症」という皮膚病の治療中のための脱毛で、手術のための剃毛ではありません。)
最後に、今は亡きポニーのボタンさんの後ろ姿。
これは、ボタンさんが晩年直腸脱に悩まされていた頃の写真です。患部(肛門)が毛や排泄物で汚れないように、この様に尾の毛を結って清潔を保っていました。人にお手入れをされることに慣れていたボタンさんだからこそ、可能だったケアですね。シルバーヘアが素敵なボタンさんでした。
皆さんも、密を回避し、ソーシャルディスタンスをしっかり確保の上、今日も元気に過ごしましょう!
(母ちゃん獣医)