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「遅かった梅雨明けの頃」の写真

更新日:2020.08.05「遅かった梅雨明けの頃」

更新日:2020.08.05

「遅かった梅雨明けの頃」

八月にやっと梅雨明けを迎えることができました。多くの地域で水害に見舞われ、コロナウイルスも一向に収束せず第2波の対策も含め大変な日々が続いています。皆様が安心して出かけることができるように今しばらくの間、個々で努力してまいりましょう。

さて、植物の開花状況をお知らせするため、園内を歩いてきました。意外と多くの植物が色とりどりの花を咲かせていましたのでご紹介させていただきます。

 

① ウバユリ(ユリ科) 

シダの谷等の森に自生し、ユリに似た白でやや緑がかった筒状の花を咲かせます。葉は20cm前後でハート形をしています。名前(姥百合)の由来は、花の咲く時期に葉が無いので、歯がない姥にたとえていますが、シダの谷では花が咲いていても葉のあるものがありました。

①ウバユリ.jpg

 

② ヤブミョウガ (ツユクサ科) 

谷あいの日があまり射さない場所に自生するミヨウガの葉に似た植物ですがショウガ科の植物ではありません。果実は秋に熟すとツヤのある濃い青紫色になります。同じくシダの谷等で見ることができます。

②ヤブミョウガ.jpg

 

③ ヤブラン (キジカクシ科) 

やはりシダの谷などの木陰に生えている多年草です。名の由来は、やぶに生え、葉の形がランに似ていることから付けられました。淡紫色の小さな花を密につけて咲かせる、花茎は30~50㌢になります。種子は、径6ミリの球形で光沢のある黒色になります。

③ヤブラン.jpg

 

④ タマアジサイ (アジサイ科) 

苞に包まれた球状の蕾から名付けられています。蕾が裂け装飾花が白色、両性花が青紫色をした額咲きの花で、大きくなった蕾から順次開花するので長期間(7月下旬から9月)見ることができます。シダの谷で咲き始めました。

④タマアジサイ.jpg

 

⑤ オミナエシ (スイカズラ科) 

ご存知の通り「秋の七草」の 一つです。和名は男郎花(オトコエシ)に対立させる形で女郎花(オミナエシ)で、見た目のやさしい感じがするところから名付けられています。風に揺れる風情が清涼感を与えてくれます。ののはな館前に鉢で展示しています。

⑤オミナエシ.jpg

 

⑥ ミョウガ (ショウガ科)

先ほど紹介したヤブミョウガとは、科も花も異なり別物ですが、やや似ているのが葉と、生育環境などでしょうか。地面から出た花穂を「みょうがの子」と呼び、薬味などとして食されるほか、天ぷらや味噌汁の具などとして利用しています。農家の庭の木陰などに薬味用として植えられています。動物園エリア内で見られます。

⑥ミョウガ.jpg

 

⑦ サルスベリ (ミソハギ科)

長い期間、紅色の花を咲かせることから百日紅とも呼ばれています。樹皮が剥がれて、すべすべした幹で猿が滑ってしまうように見えることから猿滑と名付けていますが、見た目だけの話で猿は簡単に登ります。こども広場周辺で見ることができます。

⑦サルスベリ.jpg

 

 ⑧ センニンソウ (キンポウゲ科)

白い花を沢山つけ咲き始めました。茎などの切断面から出る汁などに触れると炎症を起す有毒植物です。和名のセンニンソウ(仙人草)は、花の咲いた後に果実より伸びた銀白色の長毛の様子を、仙人のひげにたとえて名づけたようです。ののはな館前など公園全体で見られます。

⑧センニンソウ.jpg

 

新型コロナウイルスの影響で、子どもたちの夏休みも短くなります。ののはな館でも昆虫展を開催していますので、熱中症対策を行い、水筒をお持ちになってお出かけください。

byネコチャン