更新日:2019.12.12タヌキの「くる病」
更新日:2019.12.12
タヌキの「くる病」
12月になり一気に冬に変わりました。
傷病の冬と言えば「タヌキ」です。
今回は冬に限らず保護される原因の「くる病」についてお話したいと思います。
「くる病」とはビタミンD欠乏症の一つです。
体内のプロビタミンDは皮膚で紫外線に当たると
ビタミンDに変わり肝臓に貯蔵されていきます。
ビタミンDの作用は骨や歯にカルシウムが沈着するのを促進するため
欠乏すると骨が弱くなり骨折しやすくなります。
先日運ばれてきた「くる病」のタヌキのレントゲンです。↓
後肢の拡大図です。↓
ぼっきり折れているのがご覧いただけると思います。
重症であれば手術も行います。
しかし主な「くる病」の処置はビタミンD成分の粉薬を
1日2回のエサに耳かき1杯分ずつ振りかけて与えることです。
ビタミンDを与えて1カ月ほど経つと骨折していて立てなかったタヌキは
4本足で立てるようになります。
その後、広い部屋で歩くためのリハビリを行い
元気になったら野生へと放します。
レントゲン写真で登場してもらったタヌキが不思議な格好をしていたのでパシャリ...↓
この仔は手術をしてから仰向けでいることが多くなったように思います。
(うんちとお尻は隠します...///)
傷病担当 うっちー