![動物病院の一年の写真](/upload/kanazawa-zoo/blog/koborebanashi/ko2016-2/ko160209-s/ko160209-s7.jpg)
更新日:2016.02.09動物病院の一年
動物病院の一年
日の出が日増しに早くなり、冬も終わりに近づいてきました。
春になれば新緑が芽吹き、動物にとっても、
とても過ごしやすい季節となります。
怪我や病気により金沢動物園へやってきた傷病鳥獣たちも、
暖かい季節には再び自然の中で生活ができるよう、
寒い冬をもうひと踏ん張りです。
さて、みなさんは「野生動物」と言うと、どんな動物を想像しますか?
ゾウやキリン、コアラ等、動物園にいる外国の動物をイメージなさった方も、
少なくないと思います。
しかし、私たちが生活しているすぐ近くにも、実は多くの野生動物が暮らしています。
年度末も近づいたということで、
この1年間に動物病院に運ばれてきた身近な野生動物を、
写真とともにご紹介します。
(2015年4月~2016年1月末現在)
まずは、鳥類部門。
第1位 スズメ 47羽
ふ化直後のヒナや、
羽が生えそろう前に巣から落下してしまったヒナ、
(※もしも見つけたら、すぐに巣へ戻してあげてくださいね。)
やっと巣立つことができた巣立ちビナなど、
様々な成長過程のスズメがやってきました。
第2位 トビ 35羽
![](/upload/kanazawa-zoo/blog/koborebanashi/ko2016-2/ko160209-s/ko160209-s3.jpg)
交通事故や衝突が原因で、骨折して運ばれてきたトビが多かったです。
第3位 ツバメ 24羽
![](/upload/kanazawa-zoo/blog/koborebanashi/ko2016-2/ko160209-s/ko160209-s4.jpg)
頭にほわほわの羽が残る幼いツバメ。
他には、シジュウカラやキジバト、チョウゲンボウ、アオサギ、フルマカモメなど、
身近な鳥から、この辺りで見るのは珍しい鳥まで、243羽の鳥がやってきました。
続きまして、哺乳類部門。
第1位 タヌキ 58頭
![](/upload/kanazawa-zoo/blog/koborebanashi/ko2016-2/ko160209-s/ko160209-s5.jpg)
治療が経過するにつれ、ぼろぼろの皮膚は落ち、きれいな身体になります。
今は寒そうですが、毛が生えそろえば再び野生の生活へ戻れます。
第2位 アブラコウモリ 7頭
![](/upload/kanazawa-zoo/blog/koborebanashi/ko2016-2/ko160209-s/ko160209-s6.jpg)
コウモリは、私たち人間と同じ哺乳類。
目を凝らして見てみると、小さい身体ながらも、
全身が毛でおおわれていることがわかります。
第3位 ハクビシン 4頭
![](/upload/kanazawa-zoo/blog/koborebanashi/ko2016-2/ko160209-s/ko160209-s7.jpg)
成長には日光浴がとっても大事。
哺乳類は、上記3種の69頭が動物病院で生活していました。
鳥類と哺乳類を合わせると、全部で44種。
私たちの暮らしの周りでは、少なくともこれだけの野生動物が
共に生活しています。
しかし、自然をよく観察してみると、
実はまだまだたくさんの動物たちが生きているのです。
冬、または夏にしか見られない鳥や、
多くの動物が子育てをする春先など、ぜひ、自然に目を向けて見てください。
きっと、とても多くの動物たちに出会うことができることでしょう。
1年間で何種類の動物に出会うことができるかな?
(みの)