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更新日:2015.08.29動物病院 子育てシーズン!

更新日:2015.08.29

動物病院 子育てシーズン!

春から夏にかけて、動物病院は一年の中で最も忙しいシーズンです。

 

動物病院には、タヌキやハクビシン、コウモリ、スズメなど、

毎日多くの患者さんがやってきます。



まだ毛が生えていない、体重1gほどのアブラコウモリ。



おなかいっぱい、すっかりくつろいでいるハクビシン。



大好物のお肉をもらえてご満悦なフクロウ。

 

これらの動物は金沢動物園で飼育・展示していたのではなく、

ついさっきまで野生にいた動物たちです。

実は皆、街中で怪我をしてうずくまっていたり、

親とはぐれたために衰弱していたところを、

市民の方によって保護され、運ばれてきたのです。

 

金沢動物園ではそういった動物たちの野生復帰を目指して、

病院内で治療・リハビリを行っています。



点滴中のハクビシンの幼獣です。

 

さて、暖かい季節である春・夏は、多くの動物が子育てをするシーズンでもあります。

そのため、幼獣や鳥のヒナの入院患者さんがうんと増え、動物病院は毎日毎日大忙しです。


朝、出勤すると、「早くご飯をちょうだいよ!」と、

鳥のヒナたちはあっちでもこっちでもピーピーピーピー大合唱。

容姿は一人前へとすくすく成長していても、まだまだ甘えんぼさんのヒナたちです。

ピンセットを使って、1羽ずつ、大きな口の中へ虫を入れてあげます。

 

しかし、野生で生きていくには自分の力でエサを見つけ、食べていかなければなりません。

時には心を鬼にし、どんなにエサをねだられても目をつぶり、

耳を塞ぎ、「お願いだから、自分で食べて…!」と声を掛けます。

ヒナにとっても、飼育担当者にとっても、野生復帰を目指しての大きな試練です。

 

忙しさに明け暮れた夏も終わりに近づき、平穏な日々に突入した今日この頃。

最後の最後でまたまたやって来ました。



ふ化して数日の、鳥のヒナです。

鳥の成長はとても早く、2週間もすれば羽もすっかり生えそろい、親と同じ姿になるでしょう。


忙しいシーズンもあと一息。

動物たちが皆、元気な姿で病院から旅立ってくれることを祈り、

今日も心を鬼にして頑張ります!

(傷病鳥獣担当:みの)