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春から夏への写真

更新日:2016.06.04春から夏へ

更新日:2016.06.04

春から夏へ

卯の花(ウツギ)が散り始めるとともに、
また「きょっ、きょっ、きょきょきょきょ」とホトトギスが渡ってきました。
最近は東京特許許可局「トーキョー、トッキョキョキャキョク」
と聞きなすこともあるそうですね。
これを聞くとほんとうに夏の到来を感じるから不思議です。

気温が25度を超える「夏日」も出始めて、
金沢自然公園もいよいよ夏のよそおいに変わりつつあります。
今回はそんな公園内で気づいた花を拾い集めてみました。

ののはな館の前庭はいま、シロツメクサ、ガウラ(ハクチョウソウ)、
ブタナ、ミヤコグサなどがびっしり咲いていますが、もうひとつ、メマツヨイグサが加わりました。

マツヨイグサの仲間は北米原産のアカバナ科の植物で、
竹下夢二の「宵待ち草」の呼び名で親しまれているようです。
語感からしてなんとなく憂いをふくんだ印象があります。
しかし、実はその名のごとく夕方花開いて朝まで元気なのです。
そして、昼間はしぼんで赤みがかってしまいます。

古くから北米のネイティブアメリカンの間では薬効が知られていましたが、
今は、種子から採れるオイルがサプリメントや美容製品の原料として注目されています。

バーベキュー場の斜面ではやくもシモツケが咲き始めました。

ついこの間まで咲いていたコデマリやユキヤナギと同じバラ科で同属です。
そう言われてみれば雰囲気がよく似ていますよね。
これは穂状の咲き方によるものです。
一つ一つのの小さな花はバラ科に共通の5弁花です。
花期も長く楽しめます。

炭焼き小屋の前でタイサンボクが咲いていました。
北米南東部原産のモクレン科の木です。

レモンのようなさわやかな香りをただよわせていました。
直径は30センチくらいあるでしょうか。
白い巨大なお盆みたいです。

これは開いて2日目の花です。
クルクル巻いた雌しべの下にある雄しべの葯が縦に開いて
黄色い花粉が大きなスプーン状の花びらに溜まっていました。
3日目には雄しべはすべて脱落して、それでおしまい、
モクレンの仲間の花はみんな3日の命しかありません。

しだの谷でキツリフネが咲きだしました。
以前よりずっと増えたような気がします。

黄色い花を帆掛け船に見立て、細い花柄で吊り下げているような
様子からキツリフネと名づけられました。
風流を感じますね。
しかし、見かけによらず、全草有毒の植物でもあります。

ツリフネソウは庭でよく見られるホウセンカやインパチェンスと同じ仲間で、
熟した果実に触れるとはじけて、タネを飛ばす性質があります。
子孫を残すためにそこまで頑張るのです。


ホタルブクロ キキョウ科。


アカショウマ ユキノシタ科。円海山口付近に群落があります。



アジサイ ユキノシタ科。
これはまだ若い!
これからが本番!園内各所で見られるようになります。

今、公園内ではさまざまな植物を見ることができます。
山歩き、お散歩にぜひお越しください。
ご質問があれば、みどりのコーナーへ!
お待ちしています。

(担当:マグノリア)