金沢動物園公式サイト

twitter facebook youtube
「ブログ de トラベル」ボルネオの野生ゾウに会いに!の写真

更新日:2022.06.09「ブログ de トラベル」ボルネオの野生ゾウに会いに!

更新日:2022.06.09

「ブログ de トラベル」ボルネオの野生ゾウに会いに!

20196月、私は野生のゾウに会いに、認定NPO法人ボルネオ保全トラストジャパンの方々のご案内で色々な動物園の飼育員と共に、マレーシアのボルネオ島、サバ州へ行ってきました!

ボルネオ島は東南アジアにある、世界で三番目に大きな島で、貴重な生き物が沢山生息しています。私の一番の目的のゾウがいる場所には船で行くしかないそうで、広大なジャングルの中を船で進んでいきました。

1.jpg

ちょっと上から見るとこんな感じ

2.jpg

そしてついにその時は来て、念願のゾウ!!

3.jpg

この時は大変運が良く、30頭ほどのゾウが川沿いを移動している所に出くわしました。

しかし、同時に深刻な現場に立ち会った瞬間でもありました。

4.jpg

おわかりいただけますでしょうか?こちらに生えている植物は全てアブラヤシなのです。

川沿いの土地は野生動物の通り道として保全するというマレーシア政府の方針に反して、川ギリギリまでプランテーションとして開発されている場所でした。

5.jpg

アブラヤシのプランテーションはこの写真のように、熱帯雨林を皆伐して苗木を植えます。

その開発規模は、日本に暮らしていると想像もつかないほど広大なものでした。

そしてアブラヤシから採れるパーム油の大量消費国の一つが日本なのです。

ポテトチップや洗剤、化粧品にも入っているので、パーム油を今まで一度も使った事が無い人はほとんどいないのではないでしょうか。

この大規模開発の責任の一端は日本を含む先進国にあります。 

しかし、このアブラヤシが現地の人々の貴重な収入源になっている事も事実です。

この写真のように大事な畑を電気柵でゾウから守っています。

6.jpg

ところがゾウは大木を倒すなど間接的に電気柵を破壊する方法を覚えてしまっていて、

このように大切なアブラヤシの木が根元から折られています。

7.jpg

プランテーションの中にはゾウのフンが残されていました。

住民と軋轢が生じ、違法に駆除されてしまうゾウもいるとの事でした。

8.jpg

貴重な熱帯雨林を守りつつ、現地の人々の生活を苦しくしないためにはどのような事が、日本に住む私たちにできるでしょうか?

食べ物や洗剤を無駄にしない事。

野生動物を含め、持続可能な方法で栽培されたアブラヤシから生産された製品を選択的に使う事。

 

そして、まず、知る事。

 

このブログで興味を持っていただけた方は是非この問題について調べてみて下さい。

9.jpg

って、いつに無く真面目なブログになってしまった!!!!!

何かオチを...、

あ、初日に集合時間を間違え、同行した偉い方々含めものすごく迷惑かけました!

その罪滅ぼしで、情報発信頑張ってます!!

 

インドゾウ担当:安藤正人