更新日:2020.07.17一日の終わりに
更新日:2020.07.17
一日の終わりに
野生のチンパンジーは毎晩木の上に、枝葉を折り曲げたベッドを作って眠ります。
野毛山動物園のチンパンジーたちも、夕方寝室に帰ってきて夕ご飯を一通り食べ終わると、寝具の干草で各々お気に入りの場所にベッドを作り、最終確認を行う頃には「スースー」と寝息をたてて眠り始めています。
さて、それぞれの寝姿はというと・・・。
コブヘイは、風通しの良い展示場の出入口近くにベッドを作り、ゴロンと仰向けになって寝ている事が最も多いです。
こちらピーコさんは、やはり風通しの良いキーパー扉前で、横向きになって眠っているのが定番のスタイル。
ミラクル&コウタロウ親子は、寝台の上で同じ格好でゴロン(笑)。
昼間はミラクルから離れて遊び回っていることが多いコウタロウですが、夜眠る時だけは、まだお母さんの隣にくっついて眠ります。
また少し気温の低い日などは、仲良く4頭で寝台の上に横になっている事もあり、それはそれは穏やかな光景です。
チンパンジー達との毎日は、今は正直、決して楽しいことばかりでなく、脅されたりイライラをぶつけられたり、自分も彼らの事がまだまだ分からず気持ちを汲んであげられなかったりと、むしろ上手く行かないことのほうが多く、また安全第一事故防止に非常に神経を使う、緊張の日々でもあります。
しかし「スースー」と気持ちよさそうに寝息を立てながら眠りについている彼らの姿を見ると、「今日も一日、色々あったけど、お互いお疲れ様。また明日、元気に会おうね。」という言葉が、不思議と口をついて出る、今日この頃なのです。
(新米チンパンジー係 伊原)