更新日:2026.02.22珍しい鳥を保護しました
珍しい鳥を保護しました
タイトル「珍しい鳥を保護しました」
皆さん、こんにちは。
横浜市の動物園では神奈川県と協力してケガや病気で弱った身近な野生鳥獣を助ける「野生傷病鳥獣保護事業」も行っています(現在は高病原性鳥インフルエンザ防疫のため、鳥類の受け入れを停止しています)が、今年度の前半に、めったに保護されない鳥が3種も保護されましたのでご紹介します。
アカオネッタイチョウ
太平洋の沖・硫黄島等で繁殖する鳥です。横浜の動物園に保護されたのは昭和52年の事業開始以来、おそらく初めて(尾羽の白いシラオネッタイチョウは平成29年に野毛山で1例のみ有り)です。私も実物を見たのは飼育員歴41年目にして初めてです。台風に流されて漂着したものと思われます。残念ながら放野には至りませんでしたが、貴重な記録になりました。

(紐のように細くて赤い尾羽が1本見えています。もう一本は欠損していました)
シロハラミズナギドリ
ミズナギドリの仲間は年に何種かが保護されますが、主にハイイロ(ミズナギドリ)かハシボソで、シロハラは金沢動物園では令和元年以来(その前は平成18年)です。保護されるミズナギドリは大抵が渡りの途中で台風に遭って漂着するパターンで、長旅で痩せたうえに台風に揉まれてヘロヘロな状態で保護されます。ミズナギドリは泳いでいる魚を水を薙(な)ぐようにして捕って食べる習性なので床に置いてある死んだ魚は食べません。保護した場合はアジやスメルトをミンチにしてチューブで胃に送り込んでやらなければならず、しかも朝夕の2回、状態によっては3、4回も入れてやらねばならないので大変です。この個体も残念ながら放野には至りませんでしたが、初めて実物を見る経験になりました。

(翼下面の黒い斜め線が特徴)
ヨタカ
名前は知っているけど見た事はない方がほとんどなのではないでしょうか?私も初めて見ました。保護した方はフクロウの赤ちゃんだと思ったそうです。短くて大きな嘴とギョロリ大きな目を見ると、なるほど、そう見えるのかなぁと思いました。ヨタカの保護は金沢では平成17年以来20年ぶりです。ヨタカは夏鳥(ツバメのように春に南方から渡って来て、秋に帰ってゆく鳥)なので寒くなる前に放野しなければいけません。また、長期間カゴで飼っていると飛ぶための筋肉が衰えてしまいます。保護された個体はケガや骨折も無く、ただ衰弱しただけだったので、急いで栄養を付けて秋口に放野しました。無事に東南アジアへ帰ってくれることを祈っています。

(大きな口が印象的なヨタカ)
冬鳥が北国へ帰って鳥インフルエンザの防疫体制が解除になったら、また皆さんと力を合わせて身近な日本の野鳥を助けていきたいと思います。
なお、保護個体に関しての電話でのお問い合わせにはお応えいたしかねますのでご了承下さい。
(傷病鳥獣担当)