テルのちびっこココアラ成長期⑤～マットのひみつ～

金沢のコアラの展示場は、数年前に床を砂からコンクリートに改修しています。



▲改修前の砂の展示場

コンクリートの床は、展示場の掃除や消毒がしやすく良いのですが、
硬いことが唯一難点でした。



▲6月上旬の観覧通路からの様子

硬い床は普段は時に問題ありませんが、
うっかりコアラが木から落下した時に怪我をしたり、
発情がきたメスが床を歩いた時必要以上に爪が摩耗してしまったり、
手のひらを擦ってしまう恐れがあります。
このようなことを防ぐために、現在は3種類のマット
(人工芝・2cm厚のウレタンマット・薄いゴムシート)を、目的に合わせて
使い分け敷いています。

日ごろのケア以外では、ちびっこコアラがお母さんの袋から出だす頃、
展示場にたくさんのマットが出現します。
実は、ユイの姉のバニラは生まれつき股関節が弱く
(今でも他の個体に比べ下半身が弱く、床での滞在時間が飛びぬけて多いのは
そのあたりが原因と推測しています)、袋から出て動き回る頃に何度か落下していました。
バニラとユイは両親が同じなので同じように下半身が弱い可能性があり、
今回ユイがテルお母さんの袋から出てくる頃には、
親子のとまり木の下に2cm厚のマットを念入りに敷き詰めていました。
つづく。

≪最近のユイ≫

授乳中のコアラの袋の中はこんな風になっています。





授乳中にそーっと近づくと『ヂューヂュー』と吸っている音が聞こえます。
(コアラ担当)

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