更新日:2015.11.03深まりゆく秋
深まりゆく秋
関東地方では10月24日に木枯らし1号が吹いて、秋が一気に深まりました。
昨年より3日早いとのことです。
さあ、いよいよ冬支度にかからなければなりません。
そう言われてみれば、モズの「高鳴き」も、澄んだ空気に一段と冴えわたって聞こえます。
季節は確実に転換点にさしかかっているのですね。
この頃山道を散策すると、半日蔭でキク科のシロヨメナがたくさん目につきます。
群落に入ってみると、いわゆる菊の香がほんのりとただよってきました。
重陽の節句(今年は10月19日でした)の前後は各地で菊花展がさかんですが、
野菊の清楚さも捨てたものではありません。
ヒヨドリバナ、イタドリ、サラシナショウマ、トリカブトなども終盤を迎えました。
アキノタムラソウはまだ頑張っていました。
6月の入梅の頃に初花を見ましたから、すでに延々4か月。
咲き始めた時には「夏の前だというのになんでアキノ...」なの?と思ったものでしたが、
花期がおそろしく長いのです。
これで合点がいきました。
同じく終わりかけたホトトギスの群落で、白花を2株見つけました。
白一色は地味ですが、紫の斑紋の中ではいっそう引き立って見えます。
この写真1枚を撮るために、全身イノコヅチとセンダングサだらけになってしまいました。
...ウーン、憎きヒッツキムシめ。取るのに大変!
しだの谷の木道でカラスザンショウの実を見つけました。
あっ、いよいよね。
これは季節の移り変わりを示すシグナルのようなもので、花の記事の書き手泣かせでもあります。
だいたい、これを境に園内の花が極端に少なくなるのです。
それにしても、ツーンと鼻をつく甘ーい、いーい香りです。
ミカン科なのにバニラみたい。
毎年これを拾い集めて、自宅のトイレ内におくことにしている人もいるくらいです。
カラスザンショウの実は熟すると、強い風や雨のあとにバラバラと落ちてきます。
もし公園内で見つけられたら、その癒し効果?を試してみてはいかがでしょう。
草木は実りの季節で、いろいろ美しい果実が目を楽しませてくれます。
同時に、金沢自然公園でもケヤキ、アキニレ、ドウダンツツジ、ハナミズキなどから紅葉が始まりました。
イチョウの葉もなんとなく黄色味を増したようです。
朝晩は冷えますが、日中はおだやかですごしやすい季節になりました。
お散歩、ハイキングにぜひお越しください。お待ちしてまーす。
(担当:マグノリア)