
更新日:2025.09.01🍃イモムシ活動記🐛
🍃イモムシ活動記🐛
※イモムシの写真が出てきます、苦手な方はそっとこのブログを閉じてください...。
でもできれば、このブログを読んでイモムシの魅力に気付いていただけたら嬉しいです😊
先日、チンパンジーのおやつとしてあげるための「ヤブマオ」という植物を採取したら...「フクラスズメ」という種類の蛾の幼虫であるイモムシがくっついていました🐛
せっかくなので、育ててみることにしました。
フクラスズメの幼虫の見た目は、毛が生えていて色も毒々しくて、なんだか少し恐ろしく思えますよね。
おまけに、威嚇するときは体を反らし、体を激しく左右に振るので、これまた近寄りがたく感じます。
でも、こんな見た目をしていながら全くの無毒なので、触っても問題ありません!
威嚇の様子も、全力でイヤイヤをしていると思うと...。なんだか愛おしさすら感じてしまいます😍
見つけた時からもうすでにだいぶ大きくなっていたのですが、ヤブマオをむしゃむしゃと食べ続けること約1週間...。体の色が鮮明な黄色からくすんだオレンジっぽい色に変化してきました。
体色が変わり始めたら、そろそろサナギになるよ、の合図です。
フクラスズメの幼虫は地面に潜って、土のなかでサナギになります。
サナギになるための良い場所を探してか、かごの中をうろうろとさまよい続けます。
サナギになる場所を決めたら、糸をはいて繭を作ります。今回は土を用意していなかったのですが、ヤブマオの葉にくるまってサナギになっていました!
実は生きているサナギもくねくねとよく動くのですが、フクラスズメのサナギはとっても元気なようで、幼虫の時に威嚇のために激しく左右に揺れる動きとほぼ同じスピードで、くねくねとしていたので驚きました。
さて、あとは無事に羽化した成虫が出てくるのを待つのみです!
いまかいまかと待ち続けること約2週間...。朝、確認すると無事に羽化していました!!
羽化後のサナギの様子です。まるで鳥の卵のようにきれいにパカッと割れていました。
見てください、この愛くるしいきゅるんとした大きな瞳...。
なんてかわいいのでしょう🥰
そして一見地味に見えるけれど美しい羽...。
冬の寒さに耐えるために羽を立てて膨らんでいるスズメのことをフクラスズメと呼びますが、その様子に似ていることからこの蛾にもフクラスズメという名前が付いたそうです。
似ているように見えるかどうかは人それぞれ...ではありますが、この蛾の美しい羽は確かにスズメによく似ているなぁと私は思いました。
間近で観察できるからこそ気づける、虫の魅力。
気持ち悪いしなんだか怖いし、触るのはもってのほか、近づくのすら嫌!!という方は多いかもしれません。でもじっくり見てみると、かわいいところ・綺麗なところ・かっこいいところ・すごいなと思うところ...。いっぱい見つけることができると思います。
ぜひ、虫にも興味を持って、たくさんの魅力を見つけてもらえたら嬉しいです!
※中には毒を持っていたり、かんできたり刺してきたりと危ない昆虫もいますので、しっかり種類を見極めたうえで観察してくださいね!
地域のいきもの保全プロジェクト 田中