更新日:2019.10.24カンガルーの顎の治療
更新日:2019.10.24
カンガルーの顎の治療
ある日の朝、カンガルーの飼育担当者から「カンガルーの下顎が腫れているのだけど。。。」と連絡がありました。カンガルーでは歯科疾患で顎が腫れてしまう事がしばしばあるため、今度も歯の治療が必要かなと思いつつ診察に向かいました。
カンガルーを保定(診察しやすいように保持すること)し、触診してみると『ゴリッ』という軋轢音が。。。
どうやら、下顎の骨を折ってしまい、その骨折した骨が擦れて『ゴリッ』という音を出したようです。
詳しい検査が必要なため、麻酔をかけて動物病院へ運ぶことに。
ただ、体重が約50㎏と比較的大きな個体であったため、診察台へ乗せるのも一苦労でした。
レントゲンを撮るとやはり左右の下顎骨が折れてしまっていました。
そのため、急遽手術で治療することに。
骨折している部分を医療用のプレートとワイヤーを使い、骨がくっつくまでの期間、ずれないように固定します。
術後、違和感はあるのかもしれませんが、餌も食べてくれている様子で一安心。
骨が治癒するには1~2カ月ほどかかりますが、それまでの間に新たなケガをしない事を祈るばかりです。