更新日:2017.07.01カメムシの仲間たち ~タガメの展示を始めました~
更新日:2017.07.01
カメムシの仲間たち ~タガメの展示を始めました~
金沢動物園ではヤマユリがピークを迎えました。近くを通ると甘い香りが漂ってきます。皆様いかがお過ごしでしょうか。
動物園のトンネル出入り口近くではノウゼンカズラが満開です。モンキアゲハが蜜を吸いに来ていました。元々は関東以西が分布域でしたが、温暖化で生息地がどんどん北上しているようです。
クズの茎で肉食のカメムシの仲間である「サシガメ(上)」(種類の同定ができませんでした)が草などの茎の汁を吸うおそらく「ホシハラビロヘリカメムシ(下)」を捕えて体液を吸っていました。共食いのようで中々シュールな光景ですが、これも自然の営みの一つです。
さて、カメムシの仲間で日本最大の「種」がなんだかお分かりでしょうか。実は水生昆虫の「タガメ」がそうなんです。子供のころからの憧れ昆虫の一つなんですが、このたび、身近な生きもの館で展示を開始しました。
魚やカエルなどを襲って針状の口から消化液を注射し、体液を吸います。そんな水中の王者のタガメは汚染物質に弱く、農薬などの影響で神奈川県内では絶滅したといわれています。こちらもハンミョウと同じで、中々ご覧いただけない昆虫だと思いますので、ぜひ見にいらしてください。
このように、7月15日(土)から開催の「むし・虫・カブトムシ!展」に向けて、着々と昆虫展示を充実させています。
(飼育展示係 桐生)