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ヤマユリと企画展「里山を彩るヤマユリ」の写真

更新日:2023.06.16ヤマユリと企画展「里山を彩るヤマユリ」

更新日:2023.06.16

ヤマユリと企画展「里山を彩るヤマユリ」

梅雨の気配を感じる頃、今年もヤマユリの季節がやってきました。

金沢動物園では、林内の保全に取り組むにつれ、ヤマユリの株数も徐々に増えています。例えば、アフリカ区ヒガシクロサイの向かい側、ほのぼの広場ポニーのいる広場の向かい側など。そして、元祖ヤマユリの見どころの しいのき山 です。日当たりの良い丘は、日なたに適した植物に置き換わり株数が減ってしまったのですが、清戸橋と展望台の間にある斜面には、約140株のヤマユリが芽吹いていました。

清戸橋と展望台の間の斜面.jpg

といっても、花芽のついた株は15株程度です。ヤマユリは花が咲くまでに5~6年はかかると言われており、まだまだ成長中の花芽のつかない若い株が多いです。若い株は背も低く、周りの草花に埋もれてしまいます。そこで、少し日当たりを良くして成長を促すことを目指し、周りの下草を刈り取りました。

クズのつるがヤマユリに巻き付いている.jpg

クズのつるがぐるぐると巻き付いているのを丁寧にほどきます。

若いヤマユリの株.jpg

林床にはホトトギスやホタルブクロも沢山あるので、足で踏まないように一歩一歩気をつけながらの作業です。

ホトトギス.jpg

ホタルブクロ.jpg

すると、園路を散策するお客様から「ご苦労様」「いつもお花を見せてくれてありがとう」とお声掛けがありました。遠足の子供たちが「こんにちはー!」「がんばってくださーい!」と元気に挨拶をしてくれました。金沢動物園・自然公園は、多くのお客様は植物やいきものを愛し、大切に見守ってくださるあたたかいお客様に恵まれています。

この場所は園路との境に段差があるうえ生垣があります。ヤマユリは開花すると上部が重くなり倒れてしまうので、園路から花が見えるよう、つぼみのついた株だけ支柱を立て、手前の伸びた生垣も低くしました。

剪定後の生垣.jpg

これで、今年もヤマユリを楽しんでいただく準備ができました。開花まで、あと少しです。

ヤマユリのつぼみ.jpg

そして、自然公園内ののはな館では、6月3日(土)~7月9日(日)まで、企画展「里山を彩るヤマユリ」を開催中です。ヤマユリの解説、園内での株数の推移などをパネルでご覧いただけます。どうぞ、動物園と自然公園、両方をめぐって、ヤマユリの甘い香りと華やかな姿を楽しんでください。

ののはな館ヤマユリ展ポスター.jpg

新米保全メンバー 伊藤