更新日:2023.05.03ヤブデマリ
更新日:2023.05.03
ヤブデマリ
「ヤブデマリ」は山地の湿った場所に生育する落葉低木です。山中で初めて出会ったときには、その美しさに見とれてしまいました。以前はスイカズラ科ガマズミ属でしたが、新しい分類法によりスイカズラ科からガマズミ科になりました。
白い蝶(ちょう)のような花で、花序(かじょ)の中心には小さな両性花が多数付き、そのまわりを直径2~4㎝の装飾花が取り囲んでいます。この装飾花(そうしょくか)は花冠(かかん)が大きくなったもので、同じように見えるユキノシタ科のガクウツギやガクアジサイの装飾花は萼(がく)が大きくなったものです。
(ヤブデマリ)
(ガクアジサイ)
また、「カンボク」や「ムシカリ」の花ともよく似ていて、どちらも小さな両性花の周りを装飾花が取り巻いています。
見分け方は、「ヤブデマリ」の装飾花は「カンボク」や「ムシカリ」と同様に深く5裂して平開しますが、その裂片(れっぺん)の1個だけが特に小さい(写真の赤丸印部分)特徴があります。
(ヤブデマリ 裂片の1つだけが特に小さいのがよく分かります)
ヤブデマリは、8~10月には果実が赤くなり完全に熟すと黒くなります。
その他にもこの季節はアジサイ科(ウツギ、マルバウツギ)、スイカズラ科(ハコネウツギ、タニウツギ)などたくさんの花が開花しています。
一年を通じて一番良い季節となってきましたのでどうぞ金沢自然公園にお越しください。
ののはな子