更新日:2015.12.28爬虫類館の近況 その2
更新日:2015.12.28
爬虫類館の近況 その2
今年は異常に暖かいです。せっかく冬眠のために飼育事務所裏に連れて行った日本産ヘビたちは未だにうねうね動き回っています。来年のジムグリやヒバカリの繁殖が危ぶまれます。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
先月末に高知県の「わんぱーくこうちアニマルランド」で日本動物園水族館両生類爬虫類会議が開催されまして、私も出席してまいりました。わんぱーくの皆様、そして見学をさせて頂いた「高知県立のいち動物公園」の皆様、大変お世話になりました。ありがとうございました。私はその会議でリュウキュウヤマガメの繁殖について発表させていただいたのですが、産卵した卵が破卵(割れてしまうこと)することがあったことを報告すると、展示場の床材に問題があったのではというご指摘を頂きました。
元々は何も植わっていないのっぺらした展示場でした。甲の色が完全に保護色なのでそうしていたのですが、少し考えてこんな風にシュロの実生の苗やシダ類を園内から掘り取ってきて植え、クンシランなども植えてみました。更に渓流で拾ってきた流木なども置いてみました。床材も発酵チップだけだったのがより発酵の進んだマットを足しています。現在いいオスがいないので、今年は繁殖行動が全く見られませんでしたが、今後オスの導入が出来ればうまく産卵してくれるのではないでしょうか。
春先に入園したミズオオトカゲの子トカゲも元気です。普段は展示場内のベンジャミンの木に登っていますが、餌を与えるとするすると降りてきて追っかけまわしています。
今年入園したインドホシガメの若いオスがとても人懐っこい性格をしています。リクガメたちは人が餌をくれる存在であることを覚えている個体が多いので、中に入ると皆寄ってくるのですが、この個体は寄ってくるという域を超えています。展示場に入るとこのように一生懸命にじり寄ってきて・・・。
しまいには長靴の上で落ち着いてじっとしています。今までこんなに人懐っこいカメは初めてです。作業中踏みそうになってしまうので気を付けながらインドホシガメの世話をする毎日です。