更新日:2024.01.14ヨウラクランの人工授粉
更新日:2024.01.14
ヨウラクランの人工授粉
年末の休園中、1㎜程の微小な花を咲かせるヨウラクランの人工授粉をしました。ヨウラクランは神奈川県で絶滅危惧種に指定されており、金沢動物園では県産の株を生育地の所有者様より提供を受け保存に努めています(展示は行っておりません)。本来の花期は春以降ですが、今回は室内管理の1株が季節外れに開花した為、他のラン科植物と同じように可能か試してみました(通常の場合は自然にお任せしてます)。
老眼で花の形すら認識出来ないため、ルーペを覗きながらの作業でした。
基本構造は他のランと同じようです(実施中はハッキリとは見えていませんでした...)。青丸部分の下に花粉があるはずなので、刺繍針で弄ってみると...
針先に極微小な何かがくっついてきました。おそらくこれが花粉(の塊)と思われます。針の拡大率を考えると恐るべき小ささ、たまに針上から見失います。そんなこれを、
矢印の辺りに付けます。
距離感がわからず中々苦労しましたが、繰り返すうちにコツを掴み、付着成功。
受粉が出来ていれば、やがて結実するはずです(結果は続報を致します)。