更新日:2025.12.19冬の戦い
冬の戦い
もう12月。すっかり寒さの厳しい時期ですね。
秋にきれいな紅葉をつけた木々もほとんど葉を落としています。

ちょうど12月頃から本格的に葉を落とし始めたのが、メタセコイヤという植物です。
金沢動物園でもいろいろなところに生えています。秋にはレンガ色に色づき、とてもきれいな姿を見せてくれます。
今回のブログは、題名にも「戦い」とありますが...このメタセコイヤとオオツノ担当者の戦いをご紹介します。
ところで、みなさん!
「メタセコイヤ」とは一体どんな植物かご存じでしょうか?

じゃん!
この写真は11月下旬に撮影しました。
茶色の葉をつけいるのがメタセコイヤです。(夏の葉は緑色をしています。)
ヒノキ科メタセコイヤ属に分類される落葉針葉樹の1種です。
日本で見られるほとんどの針葉樹というと一年中緑色の葉をつけている常緑のものが多いですよね。
しかし、メタセコイヤは落葉針葉樹のため秋には紅葉し、冬には葉を落とします。

メタセコイヤ属は化石をもとに、1941年に新属として発見されましたが、その後同じメタセコイヤ属に属する植物が1946年に中国で発見されたため、生きている化石とも呼ばれているそうです。
葉の大きさはとても小さく2~3cmほど。一見チクチクしているように見えますが、やわらかくフワフワです。

(落ちたメタセコイヤの葉っぱ)
オオツノ担当者は、この落ちた葉っぱと戦っています...!
なぜかというと...オオツノヒツジ展示場付近にはいくつかメタセコイヤが生えています。
そのため、オスの岩山にたくさん降り積り、展示場を水で流してお掃除するときに小さな葉がより集まりいろんなところで詰まります。こうなると重たくてとても水では流せなくなってしまいます...。
そして、オオツノヒツジはメタセコイヤをほぼ食べません!



(3枚目:排水桝に入りきらず詰まった落ち葉)
また、葉と同時に小枝もたくさん落ちてくるので余計に詰まりがひどくなってしまします。
こんな感じで、この時期の展示場掃除中はメタセコイヤとの闘いの日々なんですね(笑)
そのため、掃除に倍時間がかかってしまうことも...また、最近は日没も早いのでゆっくりしているとあっという間に暗くなり足元が見えなくなってしまいます。
オオツノヒツジの展示場は高所が多く、暗闇での岩山作業は危険になってしまいますので、この時期はオオツノヒツジのオスは少し早くお部屋に戻っていることがあります。
ご迷惑をおかけしますが、ご理解の程よろしくお願いいたします。
秋にたくさんキレイな姿を見せてくれたメタセコイヤに感謝しながら、しばらく戦っていこうかと思います...!(^^;)
メタセコイヤは街中でもよく見ることのできる植物です!
ぜひ、身の回りで見つけてみてください♪

佐藤