更新日:2021.03.12試行錯誤のサポーター作り
試行錯誤のサポーター作り
ハナコは過去の骨折の影響で、他の個体に比べて後肢がX脚気味です。
日常生活での歩行では、あまり問題はなかったのですが、発情期の10月頃から1月頃までは、落ち着きがなくウロウロと一日中歩き回っていました。
そのため、後肢の踵(かかと)が反対側の踵付近にあたって擦れてしまい、毛がなくなり傷ができてしまいました。
(うっすらと皮膚が赤くなっています。)
ちなみにオオツノヒツジの踵はここです。
そこで、踵を保護するためにサポーターをはかせることにしました。
が、オオツノヒツジのサポーターは、販売していません。
何かサポーターになるような物はないかな?といろいろ考えて、採用したのは、作業時のケガ防止のための手首カバーです。
丈夫な糸で作られており、伸縮性もあります。
早速、履かせてみました。
(履き心地も悪くはなさそうです。)
しかし、動きまわるので、サポーターはずり落ちてしまいました。
サポーター1号はあえなく、撃沈・・・。
ずり落ちてこない様に、滑り止めを付ければ良いのでは?というわけで、改良しました。
サポーター2号です。
(サポーターの内側の上下に滑り止めをつけてみました。)
今度は大丈夫でしょう。と、ハナコに履かせます。
(見た目は、サポーター1号と変わりませんが、サポーター2号の方がしっかりと脚に密着しています。)
滑り止め効果で、4日間しっかりサポートしてくれていました。しかし、汚れて交換しているうちに段々と滑り止め効果とサポーターの伸縮性が悪くなり、交換する頻度も多くなってきました。
さらに、サポーターを履かせるたびに脚をあげさせなければいけないのですが、ハナコが嫌がり履かせることすら一苦労・・・。
その為、また改良することにしました。
履かせるタイプはやめて、巻くタイプにして、踵に引っかかるようにすれば、ずり落ちないのでは?
というわけで、サポーター3号です。
改良版は、面ファスナー(いわゆる、マジッ〇テープです。)で装着するタイプにしてみました。
真ん中の穴に踵を入れます。
「ハナちゃん、今度のサポーターは足をあげなくても大丈夫ですよ~。」
装着した感じだと、少しサイズが大きい感じがするのは気のせいかな?
お、なかなかかっこいいぞ!(←ハナコにとってはどうでもいいことですね。)
穴に踵が引っかかって、これはいい感じです。
次の日の朝。
サポーターは地面に落ちていました・・・。
面ファスナーがサポーター本体から取れてしまい、足から外れてしまったようです。面ファスナーの接着が甘かったようです。そして、やはりサポーターのサイズが少し大きかったのも失敗点です。
というわけで、また改良することにしました。
面ファスナーの接着部分を補強し、接着部分の位置を調整したサポーター4号です。
(装着面も、着脱しやすいように取り付けました。)
早速ハナコに、装着します。サポーター3号よりもスムーズに装着できます。
しっかり踵付近をサポートしてくれています。
(「何か脚についているような気がするなぁ」と言いたそうです。)
反省点としては、面ファスナーの装着面が、足の内側になってしまったことです。
この装着面が少し出っ張っているので、その部分があたってしまうと、また反対の足が擦れてしまいます。サポーターはあたりそうで、あたらないという絶妙な感じです。
(わかりにくいですが、装着面が内側にあります。)
ようやくハナコ専用のサポーター作りのゴールが見えました。
少し改良した、洗い替え用のサポーター5号は、装着面が外側になるように作りました。
サポーター5号が完成しました! 装着面が外側になり、これで擦れる心配はありません。
(サポーター4号との違いは、装着面が逆に付いています。)
ハナコの脚の傷が回復し、毛が生えてくるまで、サポーターをつけてもらう予定です。
早く、サポーターが外れるといいなぁ。
さとう