更新日:2026.08.22【野毛山物語⑫】インドゾウの、はま子さん その3
更新日:2026.08.22
【野毛山物語⑫】インドゾウの、はま子さん その3
昭和62年11月13日の朝、担当飼育員がゾウ舎の扉を開けると、そこには横になったまま起き上がれない、マリコの姿がありました。

はま子さんは隣の部屋の隙間から鼻を出し、マリコの体を巻き込むように必死に助け起こそうとしていたそうです。
マリコもはま子さんの助けを受け、一生懸命起き上がろうとするのですが起き上がれず、2頭ともかなりの時間そうしていたのか、「寝室内が2頭の吐く息で真っ白になっていた」と記されています。
飼育員や獣医など全職員も駆け付けましたがマリコを起こすことは出来ず、その日の15時頃、マリコは31年の生涯に幕を閉じました。

幼いころは実の娘のように、成長してからは実の妹のようにマリコのことを可愛がっていた、はま子さん。
マリコが亡くなってから10日程は、はま子さんは全く食事を取りませんでした。
意気消沈した姿を見て職員たちも、「このまま、はま子さんまで死んでしまうのではないか?」と大変心配したのですが、最終的には何とか気力で持ち直してくれました。

ただ、2頭でよく遊んだ思い出のプールにだけは、マリコの死後、二度と入ることはなかったのです。(続く)
※野毛山動物園は、令和9年1月7日より、リニューアル工事のため休園となります。
(飼育展示係長 伊原)